「改めて、同室の綾部喜八郎。
進学科高１、趣味穴掘り。
どうぞよろしく。」

「なまえ。高等部から入学のスポーツ科、わけあって一年間この部屋でお世話になります。
よろしく。」

そう、私と綾部はとりあえず着替えてリビングで仕切りなおすことにした。
やっぱり出会いって大切じゃない？一年一緒に住むわけだしさ。

「さっきは悪かったね。
女だって聞いてなくて。」

「いや。もういいよ。
今後気を付けよう。お互い。」

私も今日男子寮に入寮だって聞いたしさ？
失敗は成功の母よ。

っていうか。
綾部喜八郎と名乗った彼はなんつーか
ちょうかわいい。

いやまじで、髪の毛とかわけわからん色にふわふわだし。
意味わかんないくらい白い肌に小さい顔、長い睫にアーモンド形の大きな目、高すぎない筋の通った鼻、赤い唇。
これで大川学園の進学科とかすごいのもいるもんだ。
いや、たっきーとかも美人なんだけどさ、たっきーは綺麗な男。
綾部は何か…性別云々なしのかわいさなんだよね。


「そういえばたっきー帰ってくるの遅くない？お散歩行って３時間以上たってるんだけど…」

「ああ、どうせ輪子でしょ。
消灯前には帰ってくるから大丈夫。」

友達にも公認の彼女なのか！！！
いいなあああああ！恋人とかもはや地球の裏側より遠い話だわ。

「ところでご飯は食べた？」

「いや、まだだけど。」

そういわれると自分がだいぶ長い時間眠っていたのだと気付く。
うん、おなかすいた。

「じゃあ作ってあげるからそこ座ってて」

「え？！いいの？！」

「てきとーだよ。
まだキッチンの使い方も知らないでしょ。」

そう言って綾部はせっせと料理をし始めた。
あれ、私これ完全に女としてだめなやつなんあじゃ…。

いや、入寮一日目ですし？使い方知りませんし？とか言いつつ実家のキッチンも使い方知らないですけどもｗｗｗｗｗ

はい、自立します。