「喜八郎こっち来いよ！」

声のほうを振り向くとそこにはまたもイケメン、この学校絶対おかしいだろ…

「おー
三木衛門…」

そう言って綾部はそいつの向かいに座って私に自分の隣に座るように席をポンポンと叩いた。

「はじめまして、僕はこの学園のアイドルの田村三木衛門だ！
どうぞよろしく！」

「お、おう、私はなまえ。
よろしく。」

…この学園、こういうやつ多すぎじゃないか？
なんか昨日の滝とデジャブなんだけど

「君がなまえか！」

「え？なに？」

なんか知ってましたー！って感じでちょっと体を乗り出し気味に言ってくる。

「なにって！
君は今学内ですごいうわさになってるぞ？」

「はあ？」

噂？噂の新入生的な？なんで？

「なんでも中学時代から社会人チームに所属してサッカーしてる強者が入ってきてしかも男子寮にいるって！」

「うん、間違いなく私だわ。」

でもなんでそこまで噂に？

「どこの委員会も人手不足だから君を手に入れるために躍起になって会議してるよ」

「いいんかい？」

委員会ってあの委員会？
正直そんなにこだわりないんだけどな…。

「なまえ、この学園は委員会は絶対だし、活動も多いから適当に決めると後悔するよ？」

「え。そんなに？」

「綾部の言う通り、この学園での学生生活と委員会はとても密接だぞ。」

「お、たき！」

そこにはお盆を持った滝夜叉丸の姿が…。
なんか疲れてるみたいだ。

「なんかお前乱れてないか？」

「七松先輩のいけどんに振り回されていたのだ。」

ななまつせんぱい？

「七松先輩は滝夜叉丸の所属する体育委員会の6年生。」

「へー。
っていうか、さっきから心を読むなよ、綾部。」

「だって顔に出てるんだもん。」

いくら顔に出やすくても言う前に答え言われるこのむずむず感をわかってくれ。
それにしても委員会かぁ
体育委員会は地味に小中ずっとやってたからもう飽きたしなぁ…