短いお話
任務帰り。リムサ・ロミンサの国際街商通りを歩いていると、やけにいつもより人だかりが出来ている事がわかった。何かあったのだろうか、そう思い人混みの中を覗くと女性が一つの商品にを我先にと買っているところが目に入った。
「おやお兄さん!お目が高いね!」
そう商人が俺の方を見ながら声をかける。商人は俺に小さな筒を俺に見せると息を荒くしながら話し始めた。
「こちらは今女性に大人気の口紅さ!ひんがしから取り寄せた美容成分をふんだんに含んでいてね、意中の女性に贈れば喜ばれること間違いなしだよ!」
早口で話す商人を見て、ふと一人の女性が頭に浮かんだ。
普段は口紅をつけるような女性ではないが、きっと似合うだろう。そう思い手持ちのギルを払い一つ購入した。
足早に石の家へと戻ると、彼女は一人ペンを持ちながら机に突っ伏していた。
「…大丈夫か?」
そう聞くと彼女は泣きそうな顔をしながら助けを求めてきた。どうやら報告書が書き終わらないらしい。戦いに集中していたから詳細を書けと言われても困る、と。そうは言っても書かなければ後でタタルに何を言われるかわかったものではない。頑張れと激励をすると、彼女は褒美が欲しいと駄々をこねだした。
「仕方ないな……ほら、目を瞑れ」
そう言って目を瞑った彼女に先程買った口紅をゆっくりと塗る。最初は何をされているのかわからずにびくりと肩を跳ねさせた彼女も、次第に何をされているのか理解したようで、されるがままになっていた。
塗り終わり口紅を彼女の唇から離すと、もう目を開けていいかと彼女が尋ねる。良いぞ、と声をかけるとほとんど同時に、彼女の唇にちゅ、と軽くキスを落とした。
彼女は酷く驚いたようで、真っ赤な顔で俺を見つめながら口元を隠していた。
「…やっぱり、よく似合ってるな。」
そう言って彼女の口紅の色がほんのりうつった自分の唇をとんとんと指させば、真っ赤だった顔が更に真っ赤になっていくのがわかった。
本当は今すぐにでも続きをしたい所だが、報告書が遅れるのは俺も彼女も困るだろう。俺は彼女の近くにある椅子に腰を掛け、彼女の目をじっと見つめながら口を開いた。
「ご褒美の続きは、コレが終わってからな」
その後の報告書がいつもより早く終わったのは、俺と彼女だけの秘密だ。
「おやお兄さん!お目が高いね!」
そう商人が俺の方を見ながら声をかける。商人は俺に小さな筒を俺に見せると息を荒くしながら話し始めた。
「こちらは今女性に大人気の口紅さ!ひんがしから取り寄せた美容成分をふんだんに含んでいてね、意中の女性に贈れば喜ばれること間違いなしだよ!」
早口で話す商人を見て、ふと一人の女性が頭に浮かんだ。
普段は口紅をつけるような女性ではないが、きっと似合うだろう。そう思い手持ちのギルを払い一つ購入した。
足早に石の家へと戻ると、彼女は一人ペンを持ちながら机に突っ伏していた。
「…大丈夫か?」
そう聞くと彼女は泣きそうな顔をしながら助けを求めてきた。どうやら報告書が書き終わらないらしい。戦いに集中していたから詳細を書けと言われても困る、と。そうは言っても書かなければ後でタタルに何を言われるかわかったものではない。頑張れと激励をすると、彼女は褒美が欲しいと駄々をこねだした。
「仕方ないな……ほら、目を瞑れ」
そう言って目を瞑った彼女に先程買った口紅をゆっくりと塗る。最初は何をされているのかわからずにびくりと肩を跳ねさせた彼女も、次第に何をされているのか理解したようで、されるがままになっていた。
塗り終わり口紅を彼女の唇から離すと、もう目を開けていいかと彼女が尋ねる。良いぞ、と声をかけるとほとんど同時に、彼女の唇にちゅ、と軽くキスを落とした。
彼女は酷く驚いたようで、真っ赤な顔で俺を見つめながら口元を隠していた。
「…やっぱり、よく似合ってるな。」
そう言って彼女の口紅の色がほんのりうつった自分の唇をとんとんと指させば、真っ赤だった顔が更に真っ赤になっていくのがわかった。
本当は今すぐにでも続きをしたい所だが、報告書が遅れるのは俺も彼女も困るだろう。俺は彼女の近くにある椅子に腰を掛け、彼女の目をじっと見つめながら口を開いた。
「ご褒美の続きは、コレが終わってからな」
その後の報告書がいつもより早く終わったのは、俺と彼女だけの秘密だ。