【二章】新たな出会い
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本棚全体の夢小説設定龍が如く【真島組・真島吾郎・佐川司メイン】
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夢主が、最強主人公になったり、恋のヒロインになったり、好きなキャラが弱ったり、the自己満足。
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本調子で無いのに、ちょっとぷらぷらし過ぎたかな…
呑気にそんな事を考えながら、ベッドに頭を抱えながら座る。
屋上で煙草を吸良い戻ってきたら、ベッドの上に新しい服が置いてあった。
こんな事をしてくれるのは、あの男以外、思い当たらない。
パンツもジャケットも、ちえにはぴったりのサイズであった。
「これ幾らするんだろう…
如何にも高そうなこと…」
ぼそっとふと思った事を独り言で呟いたはずだった。
が、何処からか相槌がくる。
「似合ぅとるで、ちえちゃん。」
おお、驚かせないで下さいよ。
少し驚きながらも、ちえは真島にありがとう、とお礼を伝えた。
流石に金額を聞くのは野暮な為やめたが、ふと真島の履いているパンツを見て、お揃い???である事に気付いた。
「おう、気付きよったか!
ええやろ〜〜ワシとちえちゃん、揃いのパンツやでぇ〜ヒッヒッ」
「しかしまー、そんなほっそいパンツで、よお入るわな。サイズ分からんし適当やったが…大丈夫そやな?」
動きやすくて、なかなか格好いい!
サイズは勿論だいじょーぶ。
今度お店教えてもらおうかな?!
素直にちえはそう思っており、そのまま真島に伝えた。
彼はヒッヒッと言いながら、照れ隠しなのか、煙草に火を付け、窓から外を眺めている。
真島の後ろ姿を眺めながら、自分も火を付けた。
ベッドに手をつき、傷は痛むが、後ろに体重をかけて座る。
「はぁ〜〜」
どないしたんや、と右側の真島の顔がちえに向く。
「別に〜。真島さんは、仕事戻らなくていいの〜?というか、会った時あたしの事を探してた感じだったけど、何?」
「ああ、うちの親父がお前の事を探せゆうて、組員総出やったんや…正直、ワシも何の為かなんは、全く知らん。」
ふ〜ん、でもそれなら、その親父さんの所に連れて行かなくて良いのかと問うと、お前はどうしたいんだと問われる。
いや、あたしに選択権があるんだ?と疑問には思うが、手がかりも何もない今、敵か味方かも分からない罠に、自ら引っかかるのも一つの手ではないかと考えていた。
「アイツは何処にいるんだか…」
神室町にいるという情報を情報屋から聞き2週間前に来た。
今覚えば、あの情報屋に嵌められてたと思う。
アイツとどういう繋がりかは知らないが、その情報屋の情報を頼りに来た店で見事にやられた。
店に入るやいなや、数十人のいかにもな極道者がいて、そこの店主と店主の家族が囮となっていた。妻と思われる女性の腕の中には、まだ1つにもならない赤ん坊が抱かれていた。
客は既に出されていたのか、誰もいなかったが、3人の命を確実に守りつつ、突破する方法を考えるしかなかった。
…そうだ、その結果が、あの拷問に繋がる。
「……?……ぇ?…ちえ?」
はっと真島の声に気付く。
「灰、落ちるで。」
すっかり長くなった灰を灰皿に優しく落とし、最後の一吸の後、火を消す。
「んね、真島さんの親父さんの所へ連れて行ってよ?」
「…ええんか?」
正直あたしにも分からない。
親父さんに会いに行ったら殺されるのかもしれない。(無理だろうけど)
真島さんもここまで確認してくるという事は、親父さんという人は、それなりの人なんだろう。
しかしこのまましらみ潰しで動くよりは、何かのきっかけがある方で動きたい所だ。
「大丈夫しょ!…だってごろーちゃんも、いるしね?」
「は!?何で俺やねん!親父が白というなら白、黒というなら黒に動くんやで、俺は。…っておい、ごろーちゃんって何やねん、お?」
ふふっ、きゃーこわいこわい。
そうあしらうと、真島は足の裏をくすぐってきた。
ぎゃははははは
やめて!!やめて!真島さん!
ふはははははは
「っ……」
ズキッ、と感じ痛みにより、自分は今大怪我を負っている事を思い出した。
真島は、ヒッヒッと笑っている。
……やられた!
すると、
ぐぅ……
また、誰かの腹の虫が鳴く。
また真島さんか?と思うと、どうやら違うらしい。彼も一瞬誰なんだと探るような顔をしている。
自分だ。
そう、自分だと認識すると、余計に腹が減ってきた。
ぐぅぅぅ…ぐぅ…
「腹減った……」
久々にまともに腹が減った。
目を覚ました頃は胃が全く受け付けない状態だったが、真島からもらったゼリーで内臓が動きだしたからか、急激な空腹で腹が痛くなってきた。
うぅ…
「お、おい!大丈夫かいな、ちえちゃん!?
腹減りすぎて動けないんか?……なんや、かわええとこあるやないか。」
「うっさいわ」
とりあえず鍋を食べに行こうと、真島さんを付き合わせる。
ワシも腹減っとったし、ええでええで〜奢ったるわ〜、と言ってくれてるので、お言葉に甘える。
柄本へお世話になったと置き手紙をし、勝手に鎮痛剤を持っていく事に、一方的に了承してくれと書き殴ってきた。
真島は、少し分厚すぎないかと思うくらいの茶封筒を枕の下に隠していた。
「何から何まで…悪いっすね、真島さん。ありがとう。」
「何やねん、気持ち悪い。ワシは自分がやりたいよーに、やりたいことしとるだけや。」
そんな話をしながら、お揃いのパンツを履いた2人組は夜の神室町の街を歩く。
だが、まだあたしは嶋野組に追われている身である為、柄本病院を出てすぐの鍋屋に入る。
飯を食べ終わる頃に親父に報告して向かおか、という真島の計画だ。
目の前には2人前とは思えない程の立派な鍋!
そして一品も少しつまもか〜と、真島が適当に頼んだ、たこわさや卵焼き、きゅうりのたたき等が並ぶ。
くぅ〜〜〜飲みたい!でも、飲めない。
それは身体の状態的にでもあり、今後の予定的にでもあり…
真島も今日は我慢やなぁ、と言いながら、2人はノンアルビールで乾杯した。
「ご馳走様!」
「ごちそーさん!」
やはり、まだ1人前を完食するには難しかったが、目の前でガツガツと食べる真島と分けるには、丁度いい量だったのかもしれない。
食った食った、と腹をさすれば、親父か!と真島に突っ込まれる。
いや、ごろーちゃん程では…
そういうと真島は、煙草の火を付けながら、上目遣いで本気で睨んできた。
「ははっ、その目をみると、また早く喧嘩したいよ!」
「せやな〜、でも次やるんは、ちえちゃんがバッチリ回復してからやな!」
2人は食後の煙草を吸い終え、店を出るとする。
立ち上がる時に、つい、いててて…
声が漏れてしまう。
「無理すんなや。」
「どーも。」
真島が何処かぶっきらぼうだが、優しい声をかける。
会計を済ませてもらい、店の外に出た所で、真島が親父さんに連絡をする。
「…ああ、そこでえぇ。車回せぇ」
ご丁寧に、嶋野組だか、真島組だか、詳しい事は分からないけど、お迎えに来てくれるらしい。
煙草を吸い、2人は沈黙のまま迎えの車を待つ。