悪夢
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ノックと共にドアが空き、恵が入ってくる
「朱鳥、体調悪いんだって?硝子から聞いたよ。調子どうだった?」
硝子が差し入れを持っていかせた恵に聞いてみる。
きっと、差し入れを持って行ってそのまま付いて居たんだろう。
「だいぶ辛そうでした。それと、コレ」
そう言って見せられるスマホの画面には朱鳥の太ももの写真が
「恵ぃ。いくらなんでも盗撮は犯罪だよ?」
「っ!違います!良く見てくださいっ!」
茶化すと顔を真っ赤にして否定してきて面白い。
それより
「跡?」
白い太ももには赤い跡が
「恵がそんな性癖だったなんて」
ヨヨヨと泣き真似をすると、殴りますよと低い声で返される。
冗談通じないなぁ。それだけ必死なのかなぁ。
恵をからかうのは面白いがこれくらいにしておくか
「だってそれ、緊縛痕でしょ」
「きんばく、痕…?」
「ほら、SMで縄で縛ったりした痕」
「っ。そんな事してません!」
「だよねー。いくら朱鳥の事が好きでも流石にしないよねー」
「っな……?!」
サラッと恵の気持ちを言い当ててやると目を大きく開いて狼狽えるのが面白い。
いけない、いけない。
「で?どんな状況でこうなったのかな?」
問うて見る
「朱鳥の睡眠中。本人が悪夢を見てうなされている時でした」
一つ息を吐いて、気持ちを落ち着けてからそう言う。
「悪夢って朱鳥がそう言ったの」
「はい。時々見るそうです。起こすと痕は消えました」
「呪霊の気配は?」
「しませんよ。そもそも、呪霊の仕業なら写真に写らないでしょ」
そりゃそうだ。
だとしたら
「痕は全身に?」
「首元は確認できたので、恐らく」
「全身を縄で締め付けられるとさぞ苦しいだろうね」
その時の様子を思い出したのか、恵が苦い顔をする。
「…あるいは、蛇。とか?」
恵の肩がピクんと小さく揺れる
「何か。心当たりでもあるのかな?」
恵を見ながらゆっくりとした口調で問う
少しの逡巡の後に口を開く
「……背中に、蛇の刺青がありました」
なるほど。蛇神振興の土地で蛇の刺青ねぇ。
「何かの呪いでも無さそうだし、少し様子を見ても大丈夫そうだね」
でも、と不満気な恵に
「大丈夫。僕の大切な生徒だ。しっかり守ってみせるよ」
と、サムズアップするものの、不安気な恵。
「でも、様子が気になるからしばらく傍に付いててあげてよ」
「…分かりました」
失礼しますと部屋を後にする彼を見送り、スマホを手に取る
伊地知に連絡していくつか指示を出した。
通話を切りスマホを置く
「蛇神様ねぇ」
一体どんな神様なのやら