転入生
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恵side
帳が下ろされ、朱鳥と2人きりになった
帳を初めて見るのだろうか、珍しそうに上を見上げている。
「ほら、行くぞ」
「あ。うん」
朝一で先生に言われたことを思い出す。
「今日の呪術実習。恵には朱鳥とペアになってもらう」
「 朱鳥と、ですか。」
「そう、彼女の実力を知りたくてね。
今回恵はあくまでサポート」
「……分かりました」
確かに、実力は分からない。
自分ならある程度の呪霊は払えるから何かあっても大丈夫だろう。
廃ビルに入ると、割れたガラスが床に散らばり、スプレーでの落書きがあちこちにあった。
違った意味でも危ない場所だろう。
「俺からあまり離れるな」
朱鳥 に声をかけると素直にうんと返事をする。
「上から見て回ろう」
そう言って階段を登って行く。
3階建ての3階の部屋には先客がいた
ガラの悪そうなチンピラが3人
「あ゛?」
「なんだぁ、お前ら」
「ガキが来るところじゃねーぞ」
「ここでイイコトしようとしてたんじゃねーの?」
失踪した人ではなさそうだな。
ギャハハと下品に笑うこいつらを伸すのは簡単だが、今日はあくまでサポート。
イレギュラーではあるが様子を見るか。
「そこの怪我人を病院に連れて行きたいので引き渡して貰えますか」
「あ゛ぁ?」
朱鳥 の視線の先を見ると座っているチンピラの下にボロボロにされた男が一人。
意識は無さそうだ。
「コイツはもう飽きたからいーよー
変わりにお嬢ちゃんに遊んでもらおっかなー」
と、下卑た笑い声をあげる
クズが
「ゆっくりとこっち来い。来なければコイツを刺す。変な真似をしても刺す」
迷わず歩き出す朱鳥
「おい!」
思わず止めるように声を出すが、歩みは止まらない
「お嬢ちゃんはイイコだな」
「おい!そこのガキもこっち来い!」
「チッ」
状況が悪い。仕方なくチンピラの方へ行く。
「おらっ。ここに立て」
無理やり立たされたのはガラスの無くなった窓枠
「手ぇだせ」
素直に手を出すと、ガチャりと手錠をはめられた。
少し離れた 朱鳥 を見ると同じように手錠をはめられていた。
細っこい鉄棒を抱くように手錠をはめられてしまった。
手のひらは自由なのでいつでも式神は出せる
「なんのつもりだ」
「何って、お前がこのお嬢ちゃんとしようとしてたイイコトだよ。見本見してやる」
そんな事をしに来た訳では無い
チンピラたちはゾロゾロと朱鳥へ 近づく
「止めろっ!」
鉄棒にすがりついて動かない朱鳥
「太もも見せちゃって誘ってるのかなー?」
「大人しくしてたら優しくしてやるよ」
そう言って手を伸ばす
限界だ
式神を呼び出すために手を合わせたその時
ゴッと鈍い音がしてチンピラが吹っ飛んだ。
目に入ったのは、鉄棒を掴み跳躍してチンピラを蹴りあげた朱鳥だった
「なんだ?!」
チンピラが狼狽えてるスキに、ポールダンスの様に鉄棒を軸にグルリと一回転してその勢いでチンピラのこめかみにつま先をめり込ませる。
鈍い音がしてチンピラが吹っ飛ぶ。
「このアマァ!!」
叫んで掴みかかろうとチンピラは朱鳥の足がシュルりと首に巻き付き、キュッと絞めるとあっという間に落ちた。
ほんの数秒の出来事だった。
唖然としてると
「ごめんなさい。あそこの彼を傷付けたくなくて」
と、チンピラに痛めつけられ意識がないだろう男を見る
「それはいい。
コレ、どーすんだ?」
ジャラリと繋がれたままの手錠を見せつける。
別にこんなのは式神で壊せるが黙っておく。
「ちょっと待ってね」
そう言うと朱鳥はモソモソと髪に指を突っ込み何かを探している。
「あった」と何かを抜き出すと手首の辺りでモゾモゾして
カチャリ
小さな金属音と共に朱鳥の両手は解放された
「は?」
自由になった彼女はこちらに駆け寄り手錠を手に取る。
手にはヘアピン?
ヘアピンを鍵穴に差し込みカチャカチャ動かすと
手錠が外れた、反対側も一瞬だった。
どこでそんな事覚えたんだよと言えば女子のたしなみだよと微笑む。
そんなわけねぇと呆れていると
するりと手首と撫でられ
「大丈夫?痛くない?」
と、上目遣いで聞いてくる
彼女は背が高くはないので必然的にそうなる訳だが、手首の感触と合わせて思わず顔が赤くなる。
それを悟られないように、目を逸らし
「大丈夫だ」
短く答える。
ドキドキする。
大丈夫、少し驚いたただけだ。
と自分に言い聞かせていると
「こっちの彼も大丈夫みたい」
ボロボロではあるが酷い怪我はないらしい。
「こいつらが救出対象なわけねぇな」
「うん。他も見てみよう」
帳が下ろされ、朱鳥と2人きりになった
帳を初めて見るのだろうか、珍しそうに上を見上げている。
「ほら、行くぞ」
「あ。うん」
朝一で先生に言われたことを思い出す。
「今日の呪術実習。恵には朱鳥とペアになってもらう」
「 朱鳥と、ですか。」
「そう、彼女の実力を知りたくてね。
今回恵はあくまでサポート」
「……分かりました」
確かに、実力は分からない。
自分ならある程度の呪霊は払えるから何かあっても大丈夫だろう。
廃ビルに入ると、割れたガラスが床に散らばり、スプレーでの落書きがあちこちにあった。
違った意味でも危ない場所だろう。
「俺からあまり離れるな」
朱鳥 に声をかけると素直にうんと返事をする。
「上から見て回ろう」
そう言って階段を登って行く。
3階建ての3階の部屋には先客がいた
ガラの悪そうなチンピラが3人
「あ゛?」
「なんだぁ、お前ら」
「ガキが来るところじゃねーぞ」
「ここでイイコトしようとしてたんじゃねーの?」
失踪した人ではなさそうだな。
ギャハハと下品に笑うこいつらを伸すのは簡単だが、今日はあくまでサポート。
イレギュラーではあるが様子を見るか。
「そこの怪我人を病院に連れて行きたいので引き渡して貰えますか」
「あ゛ぁ?」
朱鳥 の視線の先を見ると座っているチンピラの下にボロボロにされた男が一人。
意識は無さそうだ。
「コイツはもう飽きたからいーよー
変わりにお嬢ちゃんに遊んでもらおっかなー」
と、下卑た笑い声をあげる
クズが
「ゆっくりとこっち来い。来なければコイツを刺す。変な真似をしても刺す」
迷わず歩き出す朱鳥
「おい!」
思わず止めるように声を出すが、歩みは止まらない
「お嬢ちゃんはイイコだな」
「おい!そこのガキもこっち来い!」
「チッ」
状況が悪い。仕方なくチンピラの方へ行く。
「おらっ。ここに立て」
無理やり立たされたのはガラスの無くなった窓枠
「手ぇだせ」
素直に手を出すと、ガチャりと手錠をはめられた。
少し離れた 朱鳥 を見ると同じように手錠をはめられていた。
細っこい鉄棒を抱くように手錠をはめられてしまった。
手のひらは自由なのでいつでも式神は出せる
「なんのつもりだ」
「何って、お前がこのお嬢ちゃんとしようとしてたイイコトだよ。見本見してやる」
そんな事をしに来た訳では無い
チンピラたちはゾロゾロと朱鳥へ 近づく
「止めろっ!」
鉄棒にすがりついて動かない朱鳥
「太もも見せちゃって誘ってるのかなー?」
「大人しくしてたら優しくしてやるよ」
そう言って手を伸ばす
限界だ
式神を呼び出すために手を合わせたその時
ゴッと鈍い音がしてチンピラが吹っ飛んだ。
目に入ったのは、鉄棒を掴み跳躍してチンピラを蹴りあげた朱鳥だった
「なんだ?!」
チンピラが狼狽えてるスキに、ポールダンスの様に鉄棒を軸にグルリと一回転してその勢いでチンピラのこめかみにつま先をめり込ませる。
鈍い音がしてチンピラが吹っ飛ぶ。
「このアマァ!!」
叫んで掴みかかろうとチンピラは朱鳥の足がシュルりと首に巻き付き、キュッと絞めるとあっという間に落ちた。
ほんの数秒の出来事だった。
唖然としてると
「ごめんなさい。あそこの彼を傷付けたくなくて」
と、チンピラに痛めつけられ意識がないだろう男を見る
「それはいい。
コレ、どーすんだ?」
ジャラリと繋がれたままの手錠を見せつける。
別にこんなのは式神で壊せるが黙っておく。
「ちょっと待ってね」
そう言うと朱鳥はモソモソと髪に指を突っ込み何かを探している。
「あった」と何かを抜き出すと手首の辺りでモゾモゾして
カチャリ
小さな金属音と共に朱鳥の両手は解放された
「は?」
自由になった彼女はこちらに駆け寄り手錠を手に取る。
手にはヘアピン?
ヘアピンを鍵穴に差し込みカチャカチャ動かすと
手錠が外れた、反対側も一瞬だった。
どこでそんな事覚えたんだよと言えば女子のたしなみだよと微笑む。
そんなわけねぇと呆れていると
するりと手首と撫でられ
「大丈夫?痛くない?」
と、上目遣いで聞いてくる
彼女は背が高くはないので必然的にそうなる訳だが、手首の感触と合わせて思わず顔が赤くなる。
それを悟られないように、目を逸らし
「大丈夫だ」
短く答える。
ドキドキする。
大丈夫、少し驚いたただけだ。
と自分に言い聞かせていると
「こっちの彼も大丈夫みたい」
ボロボロではあるが酷い怪我はないらしい。
「こいつらが救出対象なわけねぇな」
「うん。他も見てみよう」