伏黒side


高専へ戻ると虎杖達がいたので、ちょうどいいと土産を渡す

すると、ニヤリと笑った二人が両サイドからかたを組んでフォールドし端へと移動する。

「伏黒、お前、ヤッたのか？」

突然何を言い出すんだコイツらは

「なっ…ヤッたってなんだよ」

「もちろんこれよこれ」

と、拳の指の間から親指を出す釘崎

女がそれをやるな。
て言うかヤッてない。

そう言うと「根性無し！」と罵られる。

なぜそんな事を言われなきゃならないんだ

「伏黒ぉ。あんた朱鳥の事好きなんでしょー」

ニヤァと笑う釘崎

「なっ…？！」

「アンタ、ずーっと朱鳥の事見てるからバレバレなのよ」

「買い物ではぐれた時の慌てようも凄かったしな」

ニヤニヤと笑いながら言ってくる二人

「それでも気づかない朱鳥も大概よね」

そう言って朱鳥の方を見る
つられて見やると

「七海さん…？」

七海さんと何やら話してる、物を渡したので恐らく土産でも渡したのだろう。

ニコニコと懐っこい笑顔で、尻尾でも振りそうな勢いだ。

モヤッとする。

いつの間に懐いたんだ。

「早くしないと、他の奴らに取られちゃうわよ」

他の奴らに取られる？

「朱鳥可愛いもんなぁ」

「そうやって今の地位に満足してる場合じゃないわよ。
そもそも朱鳥の好みとかどうなのよ。」

「ナナミン、大人だし包容力有りまくりだし。
案外、タイプかもしんねーぜ」

二人して煽ってくる

七海さんにお辞儀をして、パタパタとこちらに戻ってくる朱鳥

「みんなどうしたの？」

「オマエこそ、七海さんと何話してたんだよ」

「お土産渡してたの。この前、道を教えて貰ったお礼もあるし」

屈託のない表情で答える

「……あっそ」

虎杖達の手を振り払い部屋へと向かう。

「恵？」

朱鳥の声が聞こえたが無視する。