気がついたらロビーに居て、恵が鍵を返却している所だった。

一体いつの間に

朝にはとても弱いので起きてしばらくは記憶がとても不鮮明で

まぁ、ここまで恵が連れてきてくれたのだろう。

「ようやく起きたか」

戻ってきた恵に言われる

反論のしようがない。

「朱鳥って朝が弱いんだな」

ニヤリと笑いながら言ってくる恵

「違うよ、恵。私が朝弱いんじゃなくて、朝が強すぎるんだよ」

キリッと決める私のおでこにずビシっと恵の指が突き刺さる

あいたーっとおでこを撫でてると、行くぞと恵が歩き出すので置いていかれないように慌てて着いていく。

「ほら」

と恵が手を差し出してくれるので握り返して手を繋ぐ。

最近良く手を繋ぐけど、そこまで迷子になると思われているのかな


移動して、駅でみんなへのお土産を買って新幹線へと乗り込む。

恵曰く、アイツらは食い物の方が喜ぶ。だそうで
ご当地のスナック菓子をいつくか購入した。

電車を乗り換え、ビル群を通り越し、緑に囲まれた高専へと戻ってきた。



悠仁と野薔薇にお土産のお菓子を渡す。
飛騨牛のポテチに飛騨牛のじゃがりこ。

喜ぶ悠仁に対し、もっといいモノ買ってきなさいよと言いつつも素直に受け取る野薔薇

喜んで貰えて良かったと思っていると、私を見た悠仁と野薔薇が恵を両サイドからホールドし、少し離れた場所へ移動する。

ワイワイしてるけど何を話しているんだろと考えてたその時、お土産を渡したかった相手を見かける

「七海さん！」

金髪、グラサン、スーツにネクタイが今日もとても似合っている

「おや、貴女は先日の」

「はい！先日はありがとうございました。
これ、つまらないものですけど、先日のお礼も兼ねてお土産です！お口に合うか分かりませんが」

「これはご丁寧に。ありがとうございます。後でいただくとしましょう」

お辞儀をして七海さんと別れて恵達の所に戻ると、ニヤニヤしている悠仁と野薔薇に対して不機嫌そうな顔をしてる恵。

一体どうしたんだろうか。

そこにやってきた五条先生へ恵が例の【ありがたい】お土産を渡す

流れる般若心経

爆笑してる悠仁と野薔薇。
「他は？」と聞く先生に対して「無いです」と即答する恵。

五条先生、隅で拗ねちゃった。

明日からまた日常だ。