旅行
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その日、俺と朱鳥は出張だった。
任務は廃業した旅館の低級呪霊の討伐。
さっさと終わらせてから、朱鳥のリハビリ用だった事を思い出した。
まぁ、大丈夫だろう。
伊地知さんに確認すると予定通り1泊していいと言われたので、実質1泊の温泉旅行だ。
旅館に着いてみると、全国チェーンのありふれた旅館。
もっと良いのが無かったのかと愚痴ると朱鳥が人が沢山いるから仕方ないとフォローしてくる。
確かにシーズンなのか旅行客が溢れている
カウンターで受け付けをしていると、朱鳥が浴衣がどれがいいかと聞いてくる。
左手には白地に紺のかすり模様の浴衣
右手には桃色に大ぶりの真紅の牡丹の浴衣
俺は迷わず右を選んだ。
きっと右の方が似合う。
やり取りのせいで受け付けの説明はろくに聞いてなかったが、どうせ館内の案内とかだろ。
鍵を受け取り部屋に向かう。
部屋はシンプルな普通の旅館の部屋だった。
朱鳥も覗き込んでキョロキョロしてる
ん?
「朱鳥の部屋はどこだ?」
「あれ?恵が鍵受け取ってくれたんじゃないの?」
俺の手にはひとつしか鍵が無い
てっきり朱鳥が受け取ってるもんだと思っていたら、マヌケな奴だ。
確認する為にフロントに電話をする
「すみません。ツレが部屋の鍵を貰い忘れたようで」
「はい。確認致します」
「えっと、伏黒恵様、2名様でのご予約ですね。」
「はい。一室2名様。既にお渡ししているはずですが」
一室、2名様……?
「あの、部屋2つの予約では……」
「一室2名様でのご予約で承っております」
「いや、そんなわけ……」
「こちらで確認しましたが、その様になっております」
「えっ……。じゃあ、もう一部屋取れませんか」
「あいにく、本日、満室となっておりまして。
申し訳ございません」
丁寧にしかしキッパリと言われたので
「ソウデスカ。ワカリマシタ」
受話器を置いて考える。
一室2名。つまり同じ部屋に2人で泊まる。
カウンターで説明されただろうが、聞いてなかった。
マヌケは俺だ。
恐る恐る口を開き、俺と朱鳥が同室である事を伝える。
きょとんとする朱鳥
同じ部屋だと言うと
あっけらかんと「うん。わかったよ」との返答
何も問題は無いと言う言動に頭をかかえる。
寝相は悪くないと言うがそういう問題じゃない。
仕方ない。
「俺はあっちで寝る」
と、窓際のスペースを指す。
あそこなら障子が閉まるから幾分大丈夫だろうと思ったが、朱鳥が寒いからと猛反発。
挙句に、じゃあ自分がそっちで寝ると言い出すので
「風邪を引いたらどうするんだ!」
ただでさえ病み上がりなのに一大事だ。
すると、俺も風邪を引いてしまうと心配するので思わず「玉犬が居るから大丈夫だと」嘘を言ってしまった。
見た目は犬だが、式神なので温かくは無い。
犬と一緒に寝るから温かいと
それで納得するかと思えば
「……ふかふか」
「ん?」
「…ふかふか、触らせてくれるって約束したのに、独り占めするの…?」
ふかふかずるい。
と、頬を膨らせむくれる。
それは反則だろ。
「……わかった。こっちで寝る。朱鳥もこっちだ」
俺は向こうで寝かせて貰えない
朱鳥を向こうで寝かせられない
結局、俺と朱鳥は同じ部屋で寝る事に決まった。
任務は廃業した旅館の低級呪霊の討伐。
さっさと終わらせてから、朱鳥のリハビリ用だった事を思い出した。
まぁ、大丈夫だろう。
伊地知さんに確認すると予定通り1泊していいと言われたので、実質1泊の温泉旅行だ。
旅館に着いてみると、全国チェーンのありふれた旅館。
もっと良いのが無かったのかと愚痴ると朱鳥が人が沢山いるから仕方ないとフォローしてくる。
確かにシーズンなのか旅行客が溢れている
カウンターで受け付けをしていると、朱鳥が浴衣がどれがいいかと聞いてくる。
左手には白地に紺のかすり模様の浴衣
右手には桃色に大ぶりの真紅の牡丹の浴衣
俺は迷わず右を選んだ。
きっと右の方が似合う。
やり取りのせいで受け付けの説明はろくに聞いてなかったが、どうせ館内の案内とかだろ。
鍵を受け取り部屋に向かう。
部屋はシンプルな普通の旅館の部屋だった。
朱鳥も覗き込んでキョロキョロしてる
ん?
「朱鳥の部屋はどこだ?」
「あれ?恵が鍵受け取ってくれたんじゃないの?」
俺の手にはひとつしか鍵が無い
てっきり朱鳥が受け取ってるもんだと思っていたら、マヌケな奴だ。
確認する為にフロントに電話をする
「すみません。ツレが部屋の鍵を貰い忘れたようで」
「はい。確認致します」
「えっと、伏黒恵様、2名様でのご予約ですね。」
「はい。一室2名様。既にお渡ししているはずですが」
一室、2名様……?
「あの、部屋2つの予約では……」
「一室2名様でのご予約で承っております」
「いや、そんなわけ……」
「こちらで確認しましたが、その様になっております」
「えっ……。じゃあ、もう一部屋取れませんか」
「あいにく、本日、満室となっておりまして。
申し訳ございません」
丁寧にしかしキッパリと言われたので
「ソウデスカ。ワカリマシタ」
受話器を置いて考える。
一室2名。つまり同じ部屋に2人で泊まる。
カウンターで説明されただろうが、聞いてなかった。
マヌケは俺だ。
恐る恐る口を開き、俺と朱鳥が同室である事を伝える。
きょとんとする朱鳥
同じ部屋だと言うと
あっけらかんと「うん。わかったよ」との返答
何も問題は無いと言う言動に頭をかかえる。
寝相は悪くないと言うがそういう問題じゃない。
仕方ない。
「俺はあっちで寝る」
と、窓際のスペースを指す。
あそこなら障子が閉まるから幾分大丈夫だろうと思ったが、朱鳥が寒いからと猛反発。
挙句に、じゃあ自分がそっちで寝ると言い出すので
「風邪を引いたらどうするんだ!」
ただでさえ病み上がりなのに一大事だ。
すると、俺も風邪を引いてしまうと心配するので思わず「玉犬が居るから大丈夫だと」嘘を言ってしまった。
見た目は犬だが、式神なので温かくは無い。
犬と一緒に寝るから温かいと
それで納得するかと思えば
「……ふかふか」
「ん?」
「…ふかふか、触らせてくれるって約束したのに、独り占めするの…?」
ふかふかずるい。
と、頬を膨らせむくれる。
それは反則だろ。
「……わかった。こっちで寝る。朱鳥もこっちだ」
俺は向こうで寝かせて貰えない
朱鳥を向こうで寝かせられない
結局、俺と朱鳥は同じ部屋で寝る事に決まった。