恵side

その日朱鳥は五条先生が預かる事になった。

呪力に問題があった時にすぐに対応できるからと言われると、俺は何も言えなかった。

家入さんは朱鳥髪をほんの少量抜き取り
「これだけ長けりゃだいぶ前まで分かるだろう」と言っていたが、多分、薬物の検査だろう。

「ま。朱鳥の事は大人に任せてよ」

大人、か。
こんな時だけガキ扱いしやがって

何も出来ない自分に腹が立ち拳をグッと握りこんだ。