一章(杭瀬村編)
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「お前、どこの者だ」
「どこって、ここに住んでる者ですけど」
「……ちょっと待っとれ」
男の拘束が解かれ、私はゆっくりと起き上がった。
(なんでアンタが偉そうに。私の家なのに)
そう思っていた私は、蝋燭の炎が部屋を照らしだしたときに唖然とした。
(家じゃない…。しかも蝋燭使ってる)
混乱して部屋を見渡す。
(どこなの?知らない部屋…あの子は……?)
薄暗い部屋には子供の姿はない。四つん這いになって部屋の中を探す。その間、男は何も言わず灯りの届かない部屋の隅に立ち、じっとしていた。
(っ…いない…あの子は?…攫われたの?もしかしてもうどこかに捨てられたの?それとも私だけ拉致されたの?……どうして?……あの子は無事なの?)
知らない部屋で、子供もいない状況に焦る。
切羽詰まった私の様子を男はじっと観察しているようだった。その余裕な態度が余計に焦りと腹立たちさが湧き上がる。私は立ち上がり男に詰め寄った。
「どこ?あの子をどこにやったの!?」
「…だから言っておるだろうが。はじめから子供などおらん」
冷静に私を見下ろす男を見て、私は固まる。恐怖からではない。もっと別の理由から。
(……大木雅之助……!?)
学生時代から観ている忍たま乱太郎の大木先生にそっくりだったからだ。なんなら、今では子供と一緒に毎晩観ている。
(…どういうこと?もしかして本物なの?所謂トリップってやつなの!?)
「……あの…お名前をお伺いしても……」
「ん?人の名前を聞くなら、まず自分から名乗るのがスジだろう」
「あっ、はい。わたしうしおと申します。」
とりあえず名字は名乗らない方がいいだろう。
「…ワシは大木雅之助だ。」
(まじか!?本物なの?…だとしたら私だけトリップしてるの?子供は家にいるの?)
「あの、ここはどこです?」
「杭瀬村にあるワシの自宅じゃ。お前、ここが何処かも分からずに忍び込んだのか?」
「いや、あの…なんと言いますか。」
(…一体どこから説明すればいいの?)
私は薄暗い部屋で頭を抱えた。
「どこって、ここに住んでる者ですけど」
「……ちょっと待っとれ」
男の拘束が解かれ、私はゆっくりと起き上がった。
(なんでアンタが偉そうに。私の家なのに)
そう思っていた私は、蝋燭の炎が部屋を照らしだしたときに唖然とした。
(家じゃない…。しかも蝋燭使ってる)
混乱して部屋を見渡す。
(どこなの?知らない部屋…あの子は……?)
薄暗い部屋には子供の姿はない。四つん這いになって部屋の中を探す。その間、男は何も言わず灯りの届かない部屋の隅に立ち、じっとしていた。
(っ…いない…あの子は?…攫われたの?もしかしてもうどこかに捨てられたの?それとも私だけ拉致されたの?……どうして?……あの子は無事なの?)
知らない部屋で、子供もいない状況に焦る。
切羽詰まった私の様子を男はじっと観察しているようだった。その余裕な態度が余計に焦りと腹立たちさが湧き上がる。私は立ち上がり男に詰め寄った。
「どこ?あの子をどこにやったの!?」
「…だから言っておるだろうが。はじめから子供などおらん」
冷静に私を見下ろす男を見て、私は固まる。恐怖からではない。もっと別の理由から。
(……大木雅之助……!?)
学生時代から観ている忍たま乱太郎の大木先生にそっくりだったからだ。なんなら、今では子供と一緒に毎晩観ている。
(…どういうこと?もしかして本物なの?所謂トリップってやつなの!?)
「……あの…お名前をお伺いしても……」
「ん?人の名前を聞くなら、まず自分から名乗るのがスジだろう」
「あっ、はい。わたしうしおと申します。」
とりあえず名字は名乗らない方がいいだろう。
「…ワシは大木雅之助だ。」
(まじか!?本物なの?…だとしたら私だけトリップしてるの?子供は家にいるの?)
「あの、ここはどこです?」
「杭瀬村にあるワシの自宅じゃ。お前、ここが何処かも分からずに忍び込んだのか?」
「いや、あの…なんと言いますか。」
(…一体どこから説明すればいいの?)
私は薄暗い部屋で頭を抱えた。