一章(杭瀬村編)
夢小説設定
大木と土井がいなくなったところでうしおはため息をついた。
(大木さんいつもと違ってた…おにぎり落としてたし…もしかして嫌すぎて素っ気ないとか?)
1人でぐるぐる考えていると、きり丸が肩を叩く。
「うしおさん大丈夫ですって」
「どこが?すっごい素っ気なかったよ?」
「きっと照れ隠しですよ」
「そんな感じしなかったけど…」
皆んなが帰ってから謝ろうと心に決める。
「そういえば、うしおさんはどうして大木先生のところに居候していらっしゃるんですか?」
「…ちょっと帰り道を忘れてしまって」
「うしおさん、おっちょこちょいなんすね」
「おっちょこちょいって!きり丸くん!」
「きり丸ったら。…どこから来たかも分からないんですか?」
「うーん、そうだねー」
「地名が分かれば中在家先輩が調べてくださりそうっすけど」
「それも覚えてなくてね」
色々と聞かれてうしおは内心焦った。どこまで真実を話していいのか分からなかったからだ。
「思い出すまで大木先生のところにお世話になってるの」
「何かの病気だったりして…先輩連れて来ましょうか?薬の知識が豊富で頼りになる先輩なんです!」
「乱太郎君ありがとう」
「私は保健委員ですから!」
「乱太郎君は保健委員会なのね」
「はい!なのでいつでも忍術学園に来てください!」
「…ありがとう。機会があればね」
(忍術学園のこと、私に話しちゃって大丈夫なのかなこの子達…)
「俺は図書館委員なんすよ。だからうしおさんの住んでた所を調べるなら案内しますよ」
「えっと、僕は…用具委員だから…桶が壊れたら食満先輩と一緒に修理します」
「きり丸君、しんべえ君もありがとうね」
うしおは3人の頭を撫でてお礼を言う。
3人とも優しい子達だ。忍術学園に誘ってくれるが、自分がその存在を知ってしまって大丈夫だろうか。大木さんからは何の説明もされていない。彼から話があるまでは、深入りしない方がいいような気がしていた。
「…何の話をしておるんじゃ」
「っ大木さん」
(…忍術学園の話をされたの聞いてたかな…)
私が聞いてしまって大丈夫だったのか不安になる。
「大木先生ー!今度うしおさんを忍術学園に、連れて来て下さい!記憶喪失なら新野先生や善法寺伊作先輩が力になれるかもしれません!」
「…記憶喪失な…まあ、そのうち連れて行こうかの」
「…私、忍術学園に行っても大丈夫なんですか?」
色んな意味を込めて聞く。生徒達や忍術学園に不都合はないだろうか?
「まあ大丈夫じゃろう。学園長先生も会いたがっとるし」
「ええ?そうなんですか?」
学園長が会いたいとは知らなかった。と言うか、学園長は私の存在知っているのか。いつの間にか報告していたんだな。
「絶対来て下さいね!」
前のめりな乱太郎は、保健委員としての使命感からそう言ってくれるのだろう。
「うしおさん学園に来る時教えて下さいね!図書館案内する代わりにアルバイト手伝って欲しいんで!」
「コラきり丸!うしおさんを当てにするんじゃない」
「あはは、私は大丈夫ですよ。案内よろしくねきり丸君」
「もちろんっすよ」
「用具委員にも遊びに来て下さいね!」
「うん、しんべえ君」
「すみません3人とも無茶を言って」
「そんな事ないです。私もまた3人に会いたいので」
うしおはにっこり微笑むと、土井はすみませんと言った。
「それじゃあお前たち。そろそろ学園に帰るぞ!」
「「「はーい!」」」
元気よく返事をすると、うしおにまたねと言って4人は帰って行った。
「疲れただろう…俺たちも帰るか」
「…はい」
皆んながいなくなり、静かになったので少し寂しい。
(また会いたいな)
「うしお」
「はい」
大木はやけに真剣な顔でうしおを見つめる。
「…名前で呼ぶのはやめにしたのか?」
「……へ?あ、大木さん嫌ですよね?」
「好きにすればいいと言ったじゃろう」
「でも…」
実を言うと名前で呼ぶのは、何だか気恥ずかしいのだ。
「家に一緒に住んでおるのに、えらく他人行儀じゃのう…」
確かにそうなのだが。
(一緒に住んで名前で呼ぶなんて…まるで夫婦みたいじゃない…)
「大木さん!近所の人に勘違いされますよ!」
「むしろ勘違いされた方が、お前を住まわせやすいのじゃがな」
未婚の男女が2人で住むことは、この時代きっとありえないのだろう。現代ならシェアハウスだったりあるから、珍しいけどありえなくもない。
(逆に不審がられてしまっては、大木さんに申し訳ないよね…)
うしおは羞恥心と現状の住みやすやとで天秤にかける。
「……ま、さのすけ……さん」
「もっと自然に呼ばんか。もう一度!」
(何これ!道の真ん中でやること?恥ずかしいんだけど!)
うしおは顔を真っ赤にして大木を見上げる。その顔はイタズラっぽい顔をしている。
「っ?!…もう!……雅之助さん!」
「あなたでもいいぞ?」
「揶揄いすぎです!」
(…イケメンじゃなかったら…絶対言うこと聞かないんだから!)
(大木さんいつもと違ってた…おにぎり落としてたし…もしかして嫌すぎて素っ気ないとか?)
1人でぐるぐる考えていると、きり丸が肩を叩く。
「うしおさん大丈夫ですって」
「どこが?すっごい素っ気なかったよ?」
「きっと照れ隠しですよ」
「そんな感じしなかったけど…」
皆んなが帰ってから謝ろうと心に決める。
「そういえば、うしおさんはどうして大木先生のところに居候していらっしゃるんですか?」
「…ちょっと帰り道を忘れてしまって」
「うしおさん、おっちょこちょいなんすね」
「おっちょこちょいって!きり丸くん!」
「きり丸ったら。…どこから来たかも分からないんですか?」
「うーん、そうだねー」
「地名が分かれば中在家先輩が調べてくださりそうっすけど」
「それも覚えてなくてね」
色々と聞かれてうしおは内心焦った。どこまで真実を話していいのか分からなかったからだ。
「思い出すまで大木先生のところにお世話になってるの」
「何かの病気だったりして…先輩連れて来ましょうか?薬の知識が豊富で頼りになる先輩なんです!」
「乱太郎君ありがとう」
「私は保健委員ですから!」
「乱太郎君は保健委員会なのね」
「はい!なのでいつでも忍術学園に来てください!」
「…ありがとう。機会があればね」
(忍術学園のこと、私に話しちゃって大丈夫なのかなこの子達…)
「俺は図書館委員なんすよ。だからうしおさんの住んでた所を調べるなら案内しますよ」
「えっと、僕は…用具委員だから…桶が壊れたら食満先輩と一緒に修理します」
「きり丸君、しんべえ君もありがとうね」
うしおは3人の頭を撫でてお礼を言う。
3人とも優しい子達だ。忍術学園に誘ってくれるが、自分がその存在を知ってしまって大丈夫だろうか。大木さんからは何の説明もされていない。彼から話があるまでは、深入りしない方がいいような気がしていた。
「…何の話をしておるんじゃ」
「っ大木さん」
(…忍術学園の話をされたの聞いてたかな…)
私が聞いてしまって大丈夫だったのか不安になる。
「大木先生ー!今度うしおさんを忍術学園に、連れて来て下さい!記憶喪失なら新野先生や善法寺伊作先輩が力になれるかもしれません!」
「…記憶喪失な…まあ、そのうち連れて行こうかの」
「…私、忍術学園に行っても大丈夫なんですか?」
色んな意味を込めて聞く。生徒達や忍術学園に不都合はないだろうか?
「まあ大丈夫じゃろう。学園長先生も会いたがっとるし」
「ええ?そうなんですか?」
学園長が会いたいとは知らなかった。と言うか、学園長は私の存在知っているのか。いつの間にか報告していたんだな。
「絶対来て下さいね!」
前のめりな乱太郎は、保健委員としての使命感からそう言ってくれるのだろう。
「うしおさん学園に来る時教えて下さいね!図書館案内する代わりにアルバイト手伝って欲しいんで!」
「コラきり丸!うしおさんを当てにするんじゃない」
「あはは、私は大丈夫ですよ。案内よろしくねきり丸君」
「もちろんっすよ」
「用具委員にも遊びに来て下さいね!」
「うん、しんべえ君」
「すみません3人とも無茶を言って」
「そんな事ないです。私もまた3人に会いたいので」
うしおはにっこり微笑むと、土井はすみませんと言った。
「それじゃあお前たち。そろそろ学園に帰るぞ!」
「「「はーい!」」」
元気よく返事をすると、うしおにまたねと言って4人は帰って行った。
「疲れただろう…俺たちも帰るか」
「…はい」
皆んながいなくなり、静かになったので少し寂しい。
(また会いたいな)
「うしお」
「はい」
大木はやけに真剣な顔でうしおを見つめる。
「…名前で呼ぶのはやめにしたのか?」
「……へ?あ、大木さん嫌ですよね?」
「好きにすればいいと言ったじゃろう」
「でも…」
実を言うと名前で呼ぶのは、何だか気恥ずかしいのだ。
「家に一緒に住んでおるのに、えらく他人行儀じゃのう…」
確かにそうなのだが。
(一緒に住んで名前で呼ぶなんて…まるで夫婦みたいじゃない…)
「大木さん!近所の人に勘違いされますよ!」
「むしろ勘違いされた方が、お前を住まわせやすいのじゃがな」
未婚の男女が2人で住むことは、この時代きっとありえないのだろう。現代ならシェアハウスだったりあるから、珍しいけどありえなくもない。
(逆に不審がられてしまっては、大木さんに申し訳ないよね…)
うしおは羞恥心と現状の住みやすやとで天秤にかける。
「……ま、さのすけ……さん」
「もっと自然に呼ばんか。もう一度!」
(何これ!道の真ん中でやること?恥ずかしいんだけど!)
うしおは顔を真っ赤にして大木を見上げる。その顔はイタズラっぽい顔をしている。
「っ?!…もう!……雅之助さん!」
「あなたでもいいぞ?」
「揶揄いすぎです!」
(…イケメンじゃなかったら…絶対言うこと聞かないんだから!)