運命の邂逅【女主】
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新たにたこ焼きを買い直して倉庫に戻ってきた。
大きく深呼吸をしてドアを開ける。
「いやー、ごめんごめん!屋台が見つけられなくてさ!」
「心配しとったところや、狙われたんか思うたわ」
「アハハ、大阪慣れてないから。あ、走ってきたからたこ焼き崩れてないといいんだけど」
箱を開けるとたこ焼きのいい匂いが立ち込める。マコトさんは匂いに反応して少し笑顔になった。
「あぁ、いい匂い」
「熱いから気いつけや」
ドスを向けて殺そうとしていた男は何処へやら、爪楊枝に刺したたこ焼きを差し出している。
この男はもう彼女を殺すことはないだろう。
だが佐川に殺される日も近いかもしれない。
東城会嶋野組元組員 真島吾朗、何でこんなやつがキャバレーの支配人なんか……。
「なんや?」
「え?」
「じっと見よって、何か顔に付いとるんか」
「あ、えっと、いや……別に」
真島から思わず目を逸した、少し不審だったかもしれない。
「俺はそろそろ仕事行かなあかん、店に戻る。たこ焼きは2人で食ってええで。姉ちゃん、店終わるまでこの娘を頼むわ」
「ちょっと、話が。外で……いい?」
そう言って私が先に倉庫を出た。
真島はドアを閉めるとこちらを振り返る。
「どないした」
「マコトさんを殺さなかったら、貴方は殺されるんだよね」
「そやな。せやけど、李が何か作戦ある言うとった」
「作戦?どんな?」
「よう知らん、教えてくれんかったわ。店に連絡するように言うとる」
「そう、わかった」
「なんやさっき様子おかしかったが、どないしたんや」
「かがな、私の名前」
「なんや急に」
「フェアじゃないから……」
「ああ?なんやそれ」
「いや……、名前わかんないと呼びづらいかなって」
私は何をモジモジしているのだろう。
佐川から聞いたと言えばいいのに。
「俺の名前は真島や。少し歩いたところのグランドっちゅうキャバレーで店任されとる。何かあったら連絡せえ」
「うん」
「かがなやったな、ここは頼んだで」
そう言って真島はグランドに向かっていった。
本当は佐川に会ったことを伝えるつもりだったが躊躇ってしまった。伝えれば真島の感情が揺らいでしまう気がしたからだ。
「私のほうが強いと思うし、2人まとめて私が守ればいいや」
真島まで守る必要はないだろうと鼻で笑う、でもこの時はそう思ったのだ。
外が真っ暗になったころ倉庫のドアが開いた。
真島だと思い出迎えると、現れたのは見覚えのある坊主の男だった。
「あんた、ほぐし快館の……」
「お前誰や」
「李さん!?」
「おう、マコト無事か」
「李さん生きてた、良かった!」
「心配かけてすまんかったな。で、この女は誰なんや」
「かがなさん、私を守ってくれてるの」
「守る?信用して大丈夫なんか」
「初めまして李さん、護衛役をかって出た者です」
「どういう経緯か分からんが、ここにおるいうことはアイツも知っとるんやな」
「ええ」
李は持っていた紙袋からA4サイズの茶封筒を取り出した。
「これをアイツに見せてくれや」
「これは?」
「戻ってきたら説明するわ」
「どこに行くの?」
「飲みもん買うてくる」
李は来て間もなく出掛けてしまった。
整体院の店長のイメージとは違う体格の良さ。少し違うニオイを感じたのは私の気のせいだろうか。
大きく深呼吸をしてドアを開ける。
「いやー、ごめんごめん!屋台が見つけられなくてさ!」
「心配しとったところや、狙われたんか思うたわ」
「アハハ、大阪慣れてないから。あ、走ってきたからたこ焼き崩れてないといいんだけど」
箱を開けるとたこ焼きのいい匂いが立ち込める。マコトさんは匂いに反応して少し笑顔になった。
「あぁ、いい匂い」
「熱いから気いつけや」
ドスを向けて殺そうとしていた男は何処へやら、爪楊枝に刺したたこ焼きを差し出している。
この男はもう彼女を殺すことはないだろう。
だが佐川に殺される日も近いかもしれない。
東城会嶋野組元組員 真島吾朗、何でこんなやつがキャバレーの支配人なんか……。
「なんや?」
「え?」
「じっと見よって、何か顔に付いとるんか」
「あ、えっと、いや……別に」
真島から思わず目を逸した、少し不審だったかもしれない。
「俺はそろそろ仕事行かなあかん、店に戻る。たこ焼きは2人で食ってええで。姉ちゃん、店終わるまでこの娘を頼むわ」
「ちょっと、話が。外で……いい?」
そう言って私が先に倉庫を出た。
真島はドアを閉めるとこちらを振り返る。
「どないした」
「マコトさんを殺さなかったら、貴方は殺されるんだよね」
「そやな。せやけど、李が何か作戦ある言うとった」
「作戦?どんな?」
「よう知らん、教えてくれんかったわ。店に連絡するように言うとる」
「そう、わかった」
「なんやさっき様子おかしかったが、どないしたんや」
「かがな、私の名前」
「なんや急に」
「フェアじゃないから……」
「ああ?なんやそれ」
「いや……、名前わかんないと呼びづらいかなって」
私は何をモジモジしているのだろう。
佐川から聞いたと言えばいいのに。
「俺の名前は真島や。少し歩いたところのグランドっちゅうキャバレーで店任されとる。何かあったら連絡せえ」
「うん」
「かがなやったな、ここは頼んだで」
そう言って真島はグランドに向かっていった。
本当は佐川に会ったことを伝えるつもりだったが躊躇ってしまった。伝えれば真島の感情が揺らいでしまう気がしたからだ。
「私のほうが強いと思うし、2人まとめて私が守ればいいや」
真島まで守る必要はないだろうと鼻で笑う、でもこの時はそう思ったのだ。
外が真っ暗になったころ倉庫のドアが開いた。
真島だと思い出迎えると、現れたのは見覚えのある坊主の男だった。
「あんた、ほぐし快館の……」
「お前誰や」
「李さん!?」
「おう、マコト無事か」
「李さん生きてた、良かった!」
「心配かけてすまんかったな。で、この女は誰なんや」
「かがなさん、私を守ってくれてるの」
「守る?信用して大丈夫なんか」
「初めまして李さん、護衛役をかって出た者です」
「どういう経緯か分からんが、ここにおるいうことはアイツも知っとるんやな」
「ええ」
李は持っていた紙袋からA4サイズの茶封筒を取り出した。
「これをアイツに見せてくれや」
「これは?」
「戻ってきたら説明するわ」
「どこに行くの?」
「飲みもん買うてくる」
李は来て間もなく出掛けてしまった。
整体院の店長のイメージとは違う体格の良さ。少し違うニオイを感じたのは私の気のせいだろうか。