運命の邂逅【女主】
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行き違いで真島が戻ってきた。
「おかえり」
「おう。ん?なんやその封筒、李が来たんか」
「見てほしいって」
真島はソファに腰掛け封筒の中身を取り出した。写真が数枚入ってる。真島の横に座りそれを覗き込んだ。
「何入ってたの?」
「若い女の写真や、同じ女が何枚も隠し撮りされとる」
「この女性を探せってこと?」
そこに人数分の飲み物を持った李が戻ってきた。
「早速見とるな、よう撮れとるやろ」
「李、何なんやこの写真」
「言われんでもこれからじっくり説明したる」
買ってきた飲み物をマコトさんに渡し、私と真島にも手渡した。
「なんや考えがある言うてたんは、この写真のことか?」
「この女性は誰なの?」
「結婚詐欺の常習犯や。この女に貢いどった男数人が不審死しとる。絞るだけ絞って縁切り代わりに殺ったんやろ。けど、この女のええところは年頃と背格好や、マコトによう似とる」
「それがどないした」
カランと音がした。
直後、マコトさんの手から落ちたビンが床に転がって中身が飛びちった。と同時にマコトさんは座っていたソファへぐったりと倒れこむ。
「よう効く薬やでほんま」
「李さん、あんた何を!」
「こっから先はこの娘に聞かせる話とちゃうんでな。お前らニブいで、写真の女はマコトの身代わりや」
「身代わり……?」
「殺しの依頼した時、その依頼主は何がほしい?」
「的を殺したっちゅう結果や」
「せや、死体があれば依頼主は納得する」
「写真の女性には死んでもらうってことね」
「な、なんやて……」
「ワシと真島お前とでやる、死体にこの服着せてな」
紙袋から取り出したのは、ほぐし快館の制服だ。
「死体がみつかればサツはワシんところに来るやろ、そしたらワシはこう答える。『間違いありません、その死体はうちの従業員です』ってな」
「アホか!そんなんサツが調べたらすぐバレるやろ!」
「その遺体が誰なのか分からなければマコトさんだと気付かれない」
「ほう?姉ちゃん詳しいのぉ、殺しの経験あるみたいやな」
「李さん、あなたは何者?」
「李、どいうことや!」
「ワシもあんたと同じ殺し屋やった。大陸系の組織で半年前まで殺し屋をやっとった」
「半年前……?たしか、あんたがこの娘を拾ったんはその頃や言うてたな」
「よう覚えとったのぉ。せやけど考えてみぃ、組織に拘束されとる女がおったとして、どないしてワシがそれを拾えんのや」
「監禁されていたところを店長が助けてくれた。ってマコトさんが言っていた。その組織にいた蝙蝠の刺青の男からマコトさんを……」
「そうや。半年前、ワシは韓国系の連中を襲撃した。女のシノギめぐってごたついとったんや。倉 庫に2人、そいつらを始末してみると、そこには半裸の女たちが監禁されとってな……。鍵を開けた途端、我先に逃げよった。そんな中に1人だけ身動きできん娘がおった。」
「それが……」
「ああ……マコトや。ワシの手をギュッと握って離さんかった。泣きながら“ありがとう”繰り返して……。ワシは、その小っさい手、離すことができんかった」
「それ依頼、あんたが親代わりしとるっちゅうわけか」
「ああ。せやけど昔はワシもホンマの娘をもつ親やったんや。娘は病気がちでな、薬の副作用で目が見えんようになった。その仕草がマコトと重なってな……」
李にもマコトさんを守る理由があった。
彼女の為にできることはどんな事でもやり遂げるつもりなのだろう。
「ワシは自分より先に娘逝かせるわけにはいかんのや、娘を守るためやったら赤の他人なんぞいくらでもぶっ殺したる。これがええことやないのもわかっとる。せやけど、もう手がないんや!」
真島は無言で李を睨みつけていた。
「おかえり」
「おう。ん?なんやその封筒、李が来たんか」
「見てほしいって」
真島はソファに腰掛け封筒の中身を取り出した。写真が数枚入ってる。真島の横に座りそれを覗き込んだ。
「何入ってたの?」
「若い女の写真や、同じ女が何枚も隠し撮りされとる」
「この女性を探せってこと?」
そこに人数分の飲み物を持った李が戻ってきた。
「早速見とるな、よう撮れとるやろ」
「李、何なんやこの写真」
「言われんでもこれからじっくり説明したる」
買ってきた飲み物をマコトさんに渡し、私と真島にも手渡した。
「なんや考えがある言うてたんは、この写真のことか?」
「この女性は誰なの?」
「結婚詐欺の常習犯や。この女に貢いどった男数人が不審死しとる。絞るだけ絞って縁切り代わりに殺ったんやろ。けど、この女のええところは年頃と背格好や、マコトによう似とる」
「それがどないした」
カランと音がした。
直後、マコトさんの手から落ちたビンが床に転がって中身が飛びちった。と同時にマコトさんは座っていたソファへぐったりと倒れこむ。
「よう効く薬やでほんま」
「李さん、あんた何を!」
「こっから先はこの娘に聞かせる話とちゃうんでな。お前らニブいで、写真の女はマコトの身代わりや」
「身代わり……?」
「殺しの依頼した時、その依頼主は何がほしい?」
「的を殺したっちゅう結果や」
「せや、死体があれば依頼主は納得する」
「写真の女性には死んでもらうってことね」
「な、なんやて……」
「ワシと真島お前とでやる、死体にこの服着せてな」
紙袋から取り出したのは、ほぐし快館の制服だ。
「死体がみつかればサツはワシんところに来るやろ、そしたらワシはこう答える。『間違いありません、その死体はうちの従業員です』ってな」
「アホか!そんなんサツが調べたらすぐバレるやろ!」
「その遺体が誰なのか分からなければマコトさんだと気付かれない」
「ほう?姉ちゃん詳しいのぉ、殺しの経験あるみたいやな」
「李さん、あなたは何者?」
「李、どいうことや!」
「ワシもあんたと同じ殺し屋やった。大陸系の組織で半年前まで殺し屋をやっとった」
「半年前……?たしか、あんたがこの娘を拾ったんはその頃や言うてたな」
「よう覚えとったのぉ。せやけど考えてみぃ、組織に拘束されとる女がおったとして、どないしてワシがそれを拾えんのや」
「監禁されていたところを店長が助けてくれた。ってマコトさんが言っていた。その組織にいた蝙蝠の刺青の男からマコトさんを……」
「そうや。半年前、ワシは韓国系の連中を襲撃した。女のシノギめぐってごたついとったんや。倉 庫に2人、そいつらを始末してみると、そこには半裸の女たちが監禁されとってな……。鍵を開けた途端、我先に逃げよった。そんな中に1人だけ身動きできん娘がおった。」
「それが……」
「ああ……マコトや。ワシの手をギュッと握って離さんかった。泣きながら“ありがとう”繰り返して……。ワシは、その小っさい手、離すことができんかった」
「それ依頼、あんたが親代わりしとるっちゅうわけか」
「ああ。せやけど昔はワシもホンマの娘をもつ親やったんや。娘は病気がちでな、薬の副作用で目が見えんようになった。その仕草がマコトと重なってな……」
李にもマコトさんを守る理由があった。
彼女の為にできることはどんな事でもやり遂げるつもりなのだろう。
「ワシは自分より先に娘逝かせるわけにはいかんのや、娘を守るためやったら赤の他人なんぞいくらでもぶっ殺したる。これがええことやないのもわかっとる。せやけど、もう手がないんや!」
真島は無言で李を睨みつけていた。