間話 掟と話し合いと…集合?
一同は話し合いの為、中庭へと移動した。
本来は室内で行うべきなのだが、武国の城内でまともな机と椅子が複数揃っている場所が食堂とアテナの自室しかなかった。
食堂は流石にあり得ない。アテナの自室は…件でヒサギがアテナを連れて行った際にザードが破壊してしまった。
では、せめて謁見の間に机と椅子を運び入れようかとも思ったらしいが、そこまで準備している時間はなかったらしい。
そんなこんなの理由で、中庭へ食堂のテーブルと五つの椅子をぶん投げてとりあえずの準備を整えた。…と、敬礼しつつ城の兵士は言っていた。
ちなみにレオやヒイラギ達国王の話し合いは王族のみが使える執務室を使うらしい。
「相変わらず、この国の備品には不備が多すぎるな…何故こんなに汚れている…?」
金髪の青年は眉間に皺を寄せ、背もたれが壊れかけた椅子に手をやった。投げたせいで壊れてしまったのは明らかだ。
机にも少し土がついているので、青年は溜息を吐いた。その様子にザードは舌打ちをする。
「文句あるなら座るな、帰れフェルナンド」
アテナは首を傾げた。
"フェルナンド"という名前をどこかで聞いた事があった。確か──レオが言っていたはずだ。何のタイミングかは失念してしまったが…
「…こいつは知の国ケフラーの王子『フェルナンド』だ。……お前、俺の事も知らなかったからな」
「え、え?」
ガルガルと青年に食い掛っているザードを尻目に、ヒサギはアテナに言った。
アテナはその説明を聞き、一瞬固まった。
五つ国には文字通り五つの国が存在する。
アテナの出身国、生産と商業を司る『工の国コクマー』
国王は『ヒイラギ』全身黒く、言葉も口調も怖くて手を出したら噛まれそうで、オオカミのような雰囲気を持った国王だ。
その息子であり工国王子『ヒサギ』外見はふわっとしていて笑顔が優し気なのだが、口を開けば皮肉ばかり。しかし何かと手助けをしてくれた。
武力と守護を司る『武の国ホド』
国王は『レオ』大きく寡黙で威圧感のある雰囲気を持っているが、接してみると不器用だが穏やかで優しく、ユーモアもある国王だ。
その息子で武国王子『ザード』強引で乱暴者だが、アテナを救ってくれた人だ。かなり心配性たが、その心配の仕方が不器用過ぎるのは父親譲りなのかもしれないとアテナは思っている。
そして、他の国にも同じように王族がいるのは当然で──
「知の国ケフラー…お、王子様!?」
アテナは一際大きな声を出し、金髪の男…否、王子フェルナンドに頭を下げた。
「すみません!私、知らない事が多すぎて…王子様はみんな、ザード様やヒサギ様みたいだと思っていたので…!」
「弁解は結構だ」
フェルナンドは冷静に切り返すと、ジロリと残りの王子を睨んだ。
「キルティー領での状況は頭に入っている…長年、18年間外界との繋がりを絶たれ、常識を学ぶ機会も少なかったそうだな。それに…最初に出会った王子がこの二人ならば当然の意見だ…この二人が王子という自覚を持たず乱れた姿をしているのも要因の一つ。それを含めて──」
フェルナンドは言い終わると用意された椅子に座り、手を組んだ。
「この度の常識と掟の歪みを正に来たのだ」
──その姿はまさに"法の番人"そのものであった。
本来は室内で行うべきなのだが、武国の城内でまともな机と椅子が複数揃っている場所が食堂とアテナの自室しかなかった。
食堂は流石にあり得ない。アテナの自室は…件でヒサギがアテナを連れて行った際にザードが破壊してしまった。
では、せめて謁見の間に机と椅子を運び入れようかとも思ったらしいが、そこまで準備している時間はなかったらしい。
そんなこんなの理由で、中庭へ食堂のテーブルと五つの椅子をぶん投げてとりあえずの準備を整えた。…と、敬礼しつつ城の兵士は言っていた。
ちなみにレオやヒイラギ達国王の話し合いは王族のみが使える執務室を使うらしい。
「相変わらず、この国の備品には不備が多すぎるな…何故こんなに汚れている…?」
金髪の青年は眉間に皺を寄せ、背もたれが壊れかけた椅子に手をやった。投げたせいで壊れてしまったのは明らかだ。
机にも少し土がついているので、青年は溜息を吐いた。その様子にザードは舌打ちをする。
「文句あるなら座るな、帰れフェルナンド」
アテナは首を傾げた。
"フェルナンド"という名前をどこかで聞いた事があった。確か──レオが言っていたはずだ。何のタイミングかは失念してしまったが…
「…こいつは知の国ケフラーの王子『フェルナンド』だ。……お前、俺の事も知らなかったからな」
「え、え?」
ガルガルと青年に食い掛っているザードを尻目に、ヒサギはアテナに言った。
アテナはその説明を聞き、一瞬固まった。
五つ国には文字通り五つの国が存在する。
アテナの出身国、生産と商業を司る『工の国コクマー』
国王は『ヒイラギ』全身黒く、言葉も口調も怖くて手を出したら噛まれそうで、オオカミのような雰囲気を持った国王だ。
その息子であり工国王子『ヒサギ』外見はふわっとしていて笑顔が優し気なのだが、口を開けば皮肉ばかり。しかし何かと手助けをしてくれた。
武力と守護を司る『武の国ホド』
国王は『レオ』大きく寡黙で威圧感のある雰囲気を持っているが、接してみると不器用だが穏やかで優しく、ユーモアもある国王だ。
その息子で武国王子『ザード』強引で乱暴者だが、アテナを救ってくれた人だ。かなり心配性たが、その心配の仕方が不器用過ぎるのは父親譲りなのかもしれないとアテナは思っている。
そして、他の国にも同じように王族がいるのは当然で──
「知の国ケフラー…お、王子様!?」
アテナは一際大きな声を出し、金髪の男…否、王子フェルナンドに頭を下げた。
「すみません!私、知らない事が多すぎて…王子様はみんな、ザード様やヒサギ様みたいだと思っていたので…!」
「弁解は結構だ」
フェルナンドは冷静に切り返すと、ジロリと残りの王子を睨んだ。
「キルティー領での状況は頭に入っている…長年、18年間外界との繋がりを絶たれ、常識を学ぶ機会も少なかったそうだな。それに…最初に出会った王子がこの二人ならば当然の意見だ…この二人が王子という自覚を持たず乱れた姿をしているのも要因の一つ。それを含めて──」
フェルナンドは言い終わると用意された椅子に座り、手を組んだ。
「この度の常識と掟の歪みを正に来たのだ」
──その姿はまさに"法の番人"そのものであった。