第二話 未体験の知識
知国と農国で繰り広げられたささやかだけど、優しい二人の物語はこれで──
「はわわわ!?サルゴン様っ!周りに羊が…わぁああふかふかするぅう…!!」
「はは、シルヴィーは動物に好かれるべな~」
まだまだ終わりではないようです。
ここからが二人の恋物語の始まりなのでしょう。
そして──次の歯車が回り始めたようです。
〇〇〇〇
「惚れなおしたぞ!」
騒動が終わった知城は、やっと静寂を取り戻していたが、中庭に再び煩い武の娘──ユラが乗り込んできていた。
「あのフェルナンドの登場…マジでかっこよかったぜ!!ぶっちゃけ紫のモジャモジャより目立ってた!うん!その後の啖呵…あの親父の悔しそうな顔ホント良い気味だ!!フェルナンドは俺と結婚するんだもんな!」
「寝言は寝て言え」
本から目を離さずに、切れのある言葉が刺さった。
「あと黙れ…騒がしい」
さらにもう一撃。
しかし、ユラはそれをものともせずににんまり笑った。
「なんにしても…良い漬けがいなくなったんだから、もう俺達の結婚の障害はないな、だろ?」
「………」
「俺を嫁にしろ!」
「断る」
間髪入れずに切り返した。
フェルナンドは溜め息を吐きながら本を閉じた。
「ユラ」
ユラはその鋭い眼差しに顔を赤くした。
次は何と言ってくるのか分かっている…この流れだと『出ていけ』か『立ち去れ』だ。
毎度言われているので覚えてしまった。
俺にだって学習能力位あるやい!
「俺は出て…」
「行かぬのだろう。だったら座れ」
フェルナンドは前の椅子を指した。
「貴様に学習能力はないのか。話す時は座って話せ。それが礼儀だ」
…あるやい…と反論する前に、指された席には美味しそうな焼き菓子と香りの良い紅茶が用意されているのに気付いた。
ユラの腹が鳴った。
「いただきます!」
空には鳥が飛んでいる。
籠のなくなった鳥は、
「自由を手に入れたのだな」
フェルナンドは目の前のユラを見つつ、一人微笑んだ…
【第二話完】
第三話へ続く…
「はわわわ!?サルゴン様っ!周りに羊が…わぁああふかふかするぅう…!!」
「はは、シルヴィーは動物に好かれるべな~」
まだまだ終わりではないようです。
ここからが二人の恋物語の始まりなのでしょう。
そして──次の歯車が回り始めたようです。
〇〇〇〇
「惚れなおしたぞ!」
騒動が終わった知城は、やっと静寂を取り戻していたが、中庭に再び煩い武の娘──ユラが乗り込んできていた。
「あのフェルナンドの登場…マジでかっこよかったぜ!!ぶっちゃけ紫のモジャモジャより目立ってた!うん!その後の啖呵…あの親父の悔しそうな顔ホント良い気味だ!!フェルナンドは俺と結婚するんだもんな!」
「寝言は寝て言え」
本から目を離さずに、切れのある言葉が刺さった。
「あと黙れ…騒がしい」
さらにもう一撃。
しかし、ユラはそれをものともせずににんまり笑った。
「なんにしても…良い漬けがいなくなったんだから、もう俺達の結婚の障害はないな、だろ?」
「………」
「俺を嫁にしろ!」
「断る」
間髪入れずに切り返した。
フェルナンドは溜め息を吐きながら本を閉じた。
「ユラ」
ユラはその鋭い眼差しに顔を赤くした。
次は何と言ってくるのか分かっている…この流れだと『出ていけ』か『立ち去れ』だ。
毎度言われているので覚えてしまった。
俺にだって学習能力位あるやい!
「俺は出て…」
「行かぬのだろう。だったら座れ」
フェルナンドは前の椅子を指した。
「貴様に学習能力はないのか。話す時は座って話せ。それが礼儀だ」
…あるやい…と反論する前に、指された席には美味しそうな焼き菓子と香りの良い紅茶が用意されているのに気付いた。
ユラの腹が鳴った。
「いただきます!」
空には鳥が飛んでいる。
籠のなくなった鳥は、
「自由を手に入れたのだな」
フェルナンドは目の前のユラを見つつ、一人微笑んだ…
【第二話完】
第三話へ続く…
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