Esperanza Leon(完結)
「!!!!?」
レオは驚き、思わず立ち上がった。
…しかし、周りは暗闇ではなく見慣れた室内。
隣には目を見開いたリーフ、目の前には訝しげな視線を投げるナルセス、ヒイラギ、ラルゴがいた。
「いきなり何だ?」
…定例会議で集まった部屋には穏やかな空気が流れている。
窓から差し込む光が眩しい。
暗闇に慣れた目ではほんの少し目眩を感じてしまう。
と同時に女神に言われた事、突然現実に戻された事に動揺してしまった。
「…何かあったのか?」
レオの異変に気付いたナルセスは問いかける。
ナルセスにしてみれば、今まで俯いていたレオが突然立ち上がっただけ…のはずだが、何かを感じたのだろう。
真剣な眼差しを向けてくれた。
レオは一瞬口篭るが、隠す理由もないので要点だけを話す事にした。
「…女神に会った」
「「「「!!?」」」」
『女神』という言葉を出した瞬間、興味なさそうにしていたヒイラギとラルゴもレオの方へ顔を向けた。
歴代の女神がどうなのかは分からないが、当代の彼女は国王側から会いに行く以外、有事の際にしか人を呼び付けない。
きまぐれと言ってしまえばそれで終わりだが、極力人々と関わらないようにしているようにも見える。
…本意は本人にしか分からないが…
「…女神は何と言っていた」
「……」
一同は沈黙し、しばし室内の音が静まる。
レオは戸惑い、口籠った。女神がレオを呼びだしたと言う事は、『それは』ただごとではないと言う事だ。
しかし、しかし、しかし…
「……なんでもない。お前達に迷惑はかけない…大したことじゃない、事だ」
「……」
レオは不自然に目を逸らす。
確かに他の者たちには全く関係のない話だ。そして、流石にリザの事だとは話せない…
周りの四人はレオに訝しげな視線を投げるが、深く聞く事はなかった。否、聞けない…と言った方が正しいのかもしれない。
レオは軽く溜息を吐き、椅子に座った。
ゆっくりと天井を見上げるとグラリと世界が揺れる。…全体が揺れているのではない、ただの目眩だ。そのうち静まるだろう。
隣からリーフからの視線を感じるが、構っているほど余裕はない。
「レオ、お前はもう帰れ」
静まった室内に再びナルセスの声が響いた。
「女神からの言葉が何だったかは分からんが…お前にとっては重大な事なのだろう?」
「……」
「私達に迷惑をかけない、というなら会議を邪魔するな…お前のその様子を見ていると全員集中できないんだ」
ナルセスはレオを睨む。その冷たい視線も言葉も、彼なりの気遣いだろう。
…一人で考えたい事もあるので丁度良い…
レオは大人しく退室した。
後ろからリーフの声が聞こえたが、ヒイラギがそれを止めているようだった。
ラルゴは最後まで興味がなさそうだったが…自分の事で手一杯なのだろう。
レオは少し俯きつつ、リザと馬の元へ歩き出した。
「…回り始めた歯車に私は干渉できないの…ごめんね」
レオを遠くから見つめる七色髪の娘はポツリと呟き、次の瞬間姿を消した。
レオは驚き、思わず立ち上がった。
…しかし、周りは暗闇ではなく見慣れた室内。
隣には目を見開いたリーフ、目の前には訝しげな視線を投げるナルセス、ヒイラギ、ラルゴがいた。
「いきなり何だ?」
…定例会議で集まった部屋には穏やかな空気が流れている。
窓から差し込む光が眩しい。
暗闇に慣れた目ではほんの少し目眩を感じてしまう。
と同時に女神に言われた事、突然現実に戻された事に動揺してしまった。
「…何かあったのか?」
レオの異変に気付いたナルセスは問いかける。
ナルセスにしてみれば、今まで俯いていたレオが突然立ち上がっただけ…のはずだが、何かを感じたのだろう。
真剣な眼差しを向けてくれた。
レオは一瞬口篭るが、隠す理由もないので要点だけを話す事にした。
「…女神に会った」
「「「「!!?」」」」
『女神』という言葉を出した瞬間、興味なさそうにしていたヒイラギとラルゴもレオの方へ顔を向けた。
歴代の女神がどうなのかは分からないが、当代の彼女は国王側から会いに行く以外、有事の際にしか人を呼び付けない。
きまぐれと言ってしまえばそれで終わりだが、極力人々と関わらないようにしているようにも見える。
…本意は本人にしか分からないが…
「…女神は何と言っていた」
「……」
一同は沈黙し、しばし室内の音が静まる。
レオは戸惑い、口籠った。女神がレオを呼びだしたと言う事は、『それは』ただごとではないと言う事だ。
しかし、しかし、しかし…
「……なんでもない。お前達に迷惑はかけない…大したことじゃない、事だ」
「……」
レオは不自然に目を逸らす。
確かに他の者たちには全く関係のない話だ。そして、流石にリザの事だとは話せない…
周りの四人はレオに訝しげな視線を投げるが、深く聞く事はなかった。否、聞けない…と言った方が正しいのかもしれない。
レオは軽く溜息を吐き、椅子に座った。
ゆっくりと天井を見上げるとグラリと世界が揺れる。…全体が揺れているのではない、ただの目眩だ。そのうち静まるだろう。
隣からリーフからの視線を感じるが、構っているほど余裕はない。
「レオ、お前はもう帰れ」
静まった室内に再びナルセスの声が響いた。
「女神からの言葉が何だったかは分からんが…お前にとっては重大な事なのだろう?」
「……」
「私達に迷惑をかけない、というなら会議を邪魔するな…お前のその様子を見ていると全員集中できないんだ」
ナルセスはレオを睨む。その冷たい視線も言葉も、彼なりの気遣いだろう。
…一人で考えたい事もあるので丁度良い…
レオは大人しく退室した。
後ろからリーフの声が聞こえたが、ヒイラギがそれを止めているようだった。
ラルゴは最後まで興味がなさそうだったが…自分の事で手一杯なのだろう。
レオは少し俯きつつ、リザと馬の元へ歩き出した。
「…回り始めた歯車に私は干渉できないの…ごめんね」
レオを遠くから見つめる七色髪の娘はポツリと呟き、次の瞬間姿を消した。
