Esperanza Leon(完結)
「…━!?」
額に手を当て、俯いている━刹那、レオは殺気を感じ、条件反射のように横へ跳んだ。
跳んだ瞬間、玉座の背が撫で切られ傷付く。
レオは目を見開いた。視線の先には領主の一人が剣を構え直す姿が映っている。
「━突然何を…!?」
「国王が死んだ…ならば」
目は鋭く、そして揺れている。領主はなお震えた声で、レオに剣を向けた。
「お前を殺せば、次の国王は自分という事だ」
━…武国ホドの決まりの一つに、
『国王、または次期王位継承者を殺した者は新たな武王になる』
というものがある。
強き者が王になる…そういう事である。
武国の住民ならば全員が知っている掟だ。
しかし、今まで誰もそれを実行しようとはしなかった。
何故ならカジキ王が強く、偉大だったから――
レオの目はさらに見開かれた。
「な…何を言っているんだ!?確かに掟ではそうだが…今はそんな事を言っている場合では…━!?」
レオの目の端に、鉛色の何かが映った。
一つではない。いくつも。鈍い音が微かに耳を撫でる。
「そうだ、カジキ様が死んだ…」
「次の王を決めなくちゃならないよな」
「レオを殺せば、俺が次の王だ」
「カジキ王の意志は私が継ぐ!」
「悪く思わないで下さいね、レオ王子」
「━…!!」
視界に映る男達全員が、それぞれの武器をレオに向ける。
自然と足が後ろに引く。だが、すぐ背中が壁へ当たった。
カジキ王は名君と称えられ、彼を慕う者も少なくない。
彼が王だから、武国は今の平穏さを保てていると言っても過言ではない。
━…下に付く者達はカジキ王に付いているのであって、武国に付いているわけでも王家に付いているわけでもないのだ…
ましてや、幼いレオは━カジキ王の代理、そして息子だからこそ従っていただけで、レオ自身に屈していたのではない。
レオは一瞬にしてそれを理解した。理解し、その瞬間周りの男達がレオへ襲いかかった。
額に手を当て、俯いている━刹那、レオは殺気を感じ、条件反射のように横へ跳んだ。
跳んだ瞬間、玉座の背が撫で切られ傷付く。
レオは目を見開いた。視線の先には領主の一人が剣を構え直す姿が映っている。
「━突然何を…!?」
「国王が死んだ…ならば」
目は鋭く、そして揺れている。領主はなお震えた声で、レオに剣を向けた。
「お前を殺せば、次の国王は自分という事だ」
━…武国ホドの決まりの一つに、
『国王、または次期王位継承者を殺した者は新たな武王になる』
というものがある。
強き者が王になる…そういう事である。
武国の住民ならば全員が知っている掟だ。
しかし、今まで誰もそれを実行しようとはしなかった。
何故ならカジキ王が強く、偉大だったから――
レオの目はさらに見開かれた。
「な…何を言っているんだ!?確かに掟ではそうだが…今はそんな事を言っている場合では…━!?」
レオの目の端に、鉛色の何かが映った。
一つではない。いくつも。鈍い音が微かに耳を撫でる。
「そうだ、カジキ様が死んだ…」
「次の王を決めなくちゃならないよな」
「レオを殺せば、俺が次の王だ」
「カジキ王の意志は私が継ぐ!」
「悪く思わないで下さいね、レオ王子」
「━…!!」
視界に映る男達全員が、それぞれの武器をレオに向ける。
自然と足が後ろに引く。だが、すぐ背中が壁へ当たった。
カジキ王は名君と称えられ、彼を慕う者も少なくない。
彼が王だから、武国は今の平穏さを保てていると言っても過言ではない。
━…下に付く者達はカジキ王に付いているのであって、武国に付いているわけでも王家に付いているわけでもないのだ…
ましてや、幼いレオは━カジキ王の代理、そして息子だからこそ従っていただけで、レオ自身に屈していたのではない。
レオは一瞬にしてそれを理解した。理解し、その瞬間周りの男達がレオへ襲いかかった。
