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【拍手御礼SS】 ~こんな雨の日の午後~ 忍足侑士Ver.
久しぶりのデート。
でも、昨日から降り続いた雨は今日も止むことはなかった。
せっかく・・・・オシャレしたのに・・・・・・。
そんな事を思いながら、私は彼氏を待っていた。
ま、待ち合わせは10時だし・・・・・まだ、5分前。
私が早く着きすぎちゃったせいだし・・・・・ね。
――――――― 5分後。am;10:00. 今、丁度10時だ。
もうすぐ、来るよね・・・・?
――――――― 10分後。am;10:10. まだ10分だし・・・・・
侑士が遅れてくることなんて、しょっちゅうだし?
――――――― 30分後。am;10:30. ひょっとして・・・・事故にあったとか?
でも・・・・・
――――――― 40分後。am;10:40.
「・・・・・侑士のばかぁ!」
思わず、叫んだ私に・・・・・後ろから、ふわっと抱きしめられた。
「バカは・・・・ないやろ?」
「ゆーし・・・?」
半泣き状態の私は、侑士を睨みつける。
侑士は、少し汗をかきながら呆れたように笑った。
「待ち合わせは、駅の南口って言ったはずやけどな?」
「・・・・・・え?」
私が今いるのは・・・・・・北口・・・・・・。
「ご・・・・ごめんなさいっ!」
謝る私に、侑士はくすりと笑いながら言った。
「ほんまに・・・・。お前がこーへんからって、家まで行く前にこっち回って良かったわ」
そう言いながら、私を抱く腕に力がこもった。
「・・・・侑士?」
「良かった・・・・・会えて。事故かなんかに遭ったかと思ったやん」
暖かい侑士の腕の中で聞こえてくる侑士の鼓動が、本当に心配していたと教えてくれている。
「ホントに、ごめんね?」
侑士を本当に申し訳なさそうに見上げる私に、侑士はいたずらっぽい笑顔で言った。
「ほんまに悪いと思ってる?」
「うん」
そう、頷く私に侑士は口の端を意味ありげに吊り上げる。
「じゃ、お詫びにココでキスしてくれへん?」
「えっ・・・・!?」
私は焦って周りを見回す。
だって、ここは人通りの多い駅の入り口。
迷う私に、侑士は追い討ちをかけるように言った。
「ホントは悪いって・・・・思っとらへんの?」
「そ・・・・・それは・・・・・」
拗ねるようなしぐさをする侑士に、私は仕方なく腹を決めた。
「分かったわよ///////」
「ほな、どうぞ」
嬉しそうに私の腰に手を回して、笑う侑士。
もう・・・・・・!
そっと背伸びをして、侑士に触れるだけのキスをした。
真っ赤になって俯く私の頭にポンと手を置くと
「良く出来ました。じゃ、今度は俺からやなvv」そう言って、近づいてくる侑士の顔。
抱きしめられて、逃げることの出来ない私はそっと瞳を閉じた―――――――――――― 。
雨の中で重なる影。
うーん・・・・・今度からは絶対に待ち合わせ場所は間違えないようにしよう・・・・・・・。
そう決心した、雨の日の午後でした。
***END***