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いつものゲームと計画と (双子 誕生日2021)



「「どっちが光くんでしょうかゲーム!!」」

僕らの誕生日の度に繰り返してきたこのゲーム。

僕らの誕生日パーティーなのに、自分の凄さを見せつけたい人や媚びを売りたい人ばかりで、僕らは全然楽しくないから少しでも僕らが楽しむべく何度もやってきた。間違ってても「正解!」って言えば自慢げになる人、合ってたけど「残念!」って言えばやっぱりそっくりねなんて言って笑う人。そんな人ばかりだけど、僕らが違うってことが分からないのならば仕方がない。


「ねぇ、光。今年はする?」
「どっちが光くんでしょうかゲーム? どうせみんな当てるだろ」
「嘘ついたってすぐにバレるだろうしネ」
「そうだよなぁー」

毎年恒例となっていたこのゲームをするかどうかで迷う日が来るなんて思ってもいなかった。
殿がいて、鏡夜先輩とハニー先輩とモリ先輩と、それからハルヒがいて。みんな僕らは違うってそれぞれ別の人間だって分かっているからゲームをしたってなんの意味もない。

「みんななんだかんだで僕らのこと大好きだからな」
「きっと僕らが欲しいって言ったら大抵のものなら用意してくれるよ」
「でもまあ今更欲しいものなんて思いつかないよな」
「まぁねー。せっかく誕生日なのに」
「あ! 僕欲しいというか行きたい所なら思いついた!」
「……もしかしてハルヒの家?」
「そうそう! さっすが馨! またみんなで行きたいよな」
「あのせま〜い家でしょ。楽しかったよね」
「だからこれを頼めばいいじゃん! ハルヒの家に行きたいって!」
「いいねそれ! お邪魔しようか!」

ゲームの話はどこへ行ったのやら。僕らはまだ行けるかも分からない、ハルヒの家へ遊びに行く計画を立て始めた。
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