プリンの日
帰り道。今日はミーティングだけの日だから、そこまでお腹が空いていないみんなは、いつもとは違って最初の分かれ道ですぐに分かれた。田島くんの家で練習させてもらう人、上り方面へ向かう人。そんなふうにみんな目的地ごとにそれぞれ分かれる。
そして今日、下る人は水谷くんと私だけだった。
暑くなってきたね、なんて話しながら帰っていたら、コンビニの前で水谷くんが急に止まった。
「あ!そうだ!」
「どうしたの?」
「しのーか、知ってた?今日ってプリンの日なんだって!だからさ、プリン食べない?」
そう言う水谷くんはニコニコ笑顔で。きっとプリンが食べたくなっているのだろう。
「うん、食べよっか」
だけどその言葉でプリンが食べたくなった私もニッコリ笑う。
コンビニの駐車場に自転車を並べると、スイーツコーナーへと向かった。
それぞれ好きなプリンを手にして、会計を済ませると、「そこの公園でも行く?」と水谷くんが嬉しそうに言ったから、公園で食べることになった。
公園のベンチに並んでプリンを食べる。
すると水谷くんが、「今日って25日でしょ?プリン食べたらニッコリするから、語呂合わせで25日の今日がプリンの日なんだって!」と笑った。
「そうだったんだ!」と返せば、水谷くんは「らしいよー」とやっぱり笑顔で答える。そんな水谷くんとプリンとを順番に見る。
「でも水谷くんはいつでもニッコリ笑顔だから、水谷くんといたらいつでもプリンの日みたいだね」
「…しのーかも、ね。篠岡の笑顔、かわいーよ」
水谷くんがぽつりと呟く。
「…ありがとう」
水谷くんも、それから私も、赤くなる。それはきっと、夕日に照らされたせいだけじゃないと思う。
プリンの味はドキドキしているせいで分からなくなった。
そして今日、下る人は水谷くんと私だけだった。
暑くなってきたね、なんて話しながら帰っていたら、コンビニの前で水谷くんが急に止まった。
「あ!そうだ!」
「どうしたの?」
「しのーか、知ってた?今日ってプリンの日なんだって!だからさ、プリン食べない?」
そう言う水谷くんはニコニコ笑顔で。きっとプリンが食べたくなっているのだろう。
「うん、食べよっか」
だけどその言葉でプリンが食べたくなった私もニッコリ笑う。
コンビニの駐車場に自転車を並べると、スイーツコーナーへと向かった。
それぞれ好きなプリンを手にして、会計を済ませると、「そこの公園でも行く?」と水谷くんが嬉しそうに言ったから、公園で食べることになった。
公園のベンチに並んでプリンを食べる。
すると水谷くんが、「今日って25日でしょ?プリン食べたらニッコリするから、語呂合わせで25日の今日がプリンの日なんだって!」と笑った。
「そうだったんだ!」と返せば、水谷くんは「らしいよー」とやっぱり笑顔で答える。そんな水谷くんとプリンとを順番に見る。
「でも水谷くんはいつでもニッコリ笑顔だから、水谷くんといたらいつでもプリンの日みたいだね」
「…しのーかも、ね。篠岡の笑顔、かわいーよ」
水谷くんがぽつりと呟く。
「…ありがとう」
水谷くんも、それから私も、赤くなる。それはきっと、夕日に照らされたせいだけじゃないと思う。
プリンの味はドキドキしているせいで分からなくなった。