第二章 緑の景色の中で
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
―赤い、朱い、紅い。
それは、緋色の記憶だった。
僕の世界のすべてが、すべて、血で真赤に染められていた。
目の前にあるのはただ、惨劇の後の孤独な静寂だけだった。
むせ返るような、生臭い血のにおいと
耳が痛くなるような孤独な無音が、僕の五感を塞いでいた。
「どうして…どうしてこんなことに…!」
悲しいような気はしたのに、涙は出てこなかった。
めまいと吐き気が交互に繰り返される真っ赤な世界。
そのまん中に立っていたのは
間違いなく、僕だった。
・・・
「ふふ…。あは、アハハハハハッ!!!」
壊れた、と思った。
バカみたいに、私の口から笑い声があふれだす。
いったいどうして私はいま笑っているのだろうか?
私自身、意味がわからなかった。
けれど狂ったようなこの
こみあげてくる笑いは、止められなかった。
「ふふふ…あはは、アハハハハハハハ!!」
頬に、雫が伝う。
髪にも、額にも、広げた両手にも、雫が伝う。
世界は、灰色の雲に覆われて暗く、そして雨が降り注ぐ。
笑いすぎて涙が出てきたけれど、それも忘れて笑い続ける。
笑いすぎて息ができなかったけれど、それも忘れて笑い続ける。
狂ったように、
ずっとずっと、笑いつづける。
「この世界なンて、壊レてしまエバイいンだ! 全部、ぜンブ…!!」
笑い続ける私を、雨の中の孤独な私を。
世界は永遠に、嘲笑い続けた。
それは、緋色の記憶だった。
僕の世界のすべてが、すべて、血で真赤に染められていた。
目の前にあるのはただ、惨劇の後の孤独な静寂だけだった。
むせ返るような、生臭い血のにおいと
耳が痛くなるような孤独な無音が、僕の五感を塞いでいた。
「どうして…どうしてこんなことに…!」
悲しいような気はしたのに、涙は出てこなかった。
めまいと吐き気が交互に繰り返される真っ赤な世界。
そのまん中に立っていたのは
間違いなく、僕だった。
・・・
「ふふ…。あは、アハハハハハッ!!!」
壊れた、と思った。
バカみたいに、私の口から笑い声があふれだす。
いったいどうして私はいま笑っているのだろうか?
私自身、意味がわからなかった。
けれど狂ったようなこの
こみあげてくる笑いは、止められなかった。
「ふふふ…あはは、アハハハハハハハ!!」
頬に、雫が伝う。
髪にも、額にも、広げた両手にも、雫が伝う。
世界は、灰色の雲に覆われて暗く、そして雨が降り注ぐ。
笑いすぎて涙が出てきたけれど、それも忘れて笑い続ける。
笑いすぎて息ができなかったけれど、それも忘れて笑い続ける。
狂ったように、
ずっとずっと、笑いつづける。
「この世界なンて、壊レてしまエバイいンだ! 全部、ぜンブ…!!」
笑い続ける私を、雨の中の孤独な私を。
世界は永遠に、嘲笑い続けた。