エルリ




「おい、エルヴィン」
 リヴァイがドアから身を乗り出して声をかけると、外のテーブルを拭き終えたエルヴィンが顔を向ける。
「どうした?」
「飯ができた。運ぶから手伝え」
 リヴァイが差し出すのはエルヴィンの好物であるほうれん草のキッシュ。それに気付いた彼は幸せそうに匂いを嗅いだ。
「うん、美味そうだ」
 皿をおいて腰掛けるエルヴィンの前に立って、ナイフでキッシュを切り分ける。
「これだけだが…昼はこれで大丈夫か?」
「あぁ。あとワインでも飲もうか」
「了解だ。持ってくる。」
 キッチンに横たわるワインを一本。それとグラスを二つ掴んで戻ると、一口キッシュを頬張ったエルヴィンが目に入った。
「…おまえ」
「…ごめん」
 背筋を伸ばして謝るエルヴィンを無視して椅子に座る。
「飲むだろ」
 グラスにワインを注いで手渡す。
「…ありがとう、リヴァイ」
「……好きなだけ食えよ。お前の好物作ってやったんだ」
 少し間をあけてから、エルヴィンは幸せそうに笑った。
「いただきます。」


雲一つない冬空の下で、幸せに包まれて笑いあう。




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