毎月300字小説企画
気持ちを形に
「初めてですか?」と、ワークショップの講師からかけられた言葉に、思わず愛想笑い。
「彼女に誘われて、はい」
「素敵ですね」
誘った彼女との関係を指すのだろう、どう見ても手元の作品は褒められたものではない。
「こういうのって苦手な部類で」
「そうなんですね」
でも大丈夫ですよ、なんて根拠のないことを。
「もらう側は嬉しいものですから」
しまった、やはりバレてしまうものか。
「あの……」
「分かってます、ナイショですね」
口に人差し指を立ててこそりと呟く辺り、女心もこちらの心も把握する頼もしい理解者に感謝した。
「包みをご用意しておきますね」
おまけにサプライズ性も持ち合わせてるとは。今日はなんてラッキーな日なんだ。
