随想録 Ⅰ


輪廻くるる



やるせないこの気持ち。
心で感じるのは簡単。
言葉にするのは困難。

ぐるぐると頭の中を駆け巡る。
最後には深い深い闇の底に向かい堕ちていく。
行きついてぶつかって、ばらばらに砕ける。
細かくなって、砂になって、風に乗って飛ばされて。

そっと忘れられているこの気持ち。
雲の中で雨水に溶け込み僕らにまた降り注ぐ。
孤独な輪廻がそこにある。
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