随想録 Ⅰ


あなたに贈るプレゼント



ハッピーバースデー、お誕生日おめでとう。
いつも伝えるのはその翌日か二日後。

あなたは何とはなしに僕の言葉を聞く。
ただじっと見つめて「ありがとう」とはっきり言う。
そのときの笑顔は格別なモノ。

やっと気づいたか、といった呆れ半分な笑顔でもあるけれど、嬉しかったんだ。
僕からのこの一言を待っていてくれていたみたいだから。

ハッピーバースデー、お誕生日おめでとう。
毎年伝えるあなたへのお祝いの言葉。

空へと向けられるようになったこの言葉。
雲に、星に、空になったあなたに贈るプレゼント。
それはバースデー当日に伝えられるようになった僕からのおめでとう。

何度でも贈ろう、おめでとう。
あの笑顔は見えないけれど、おめでとう。
大切な僕の宝物アナタに、おめでとう。


09/05/08
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