随想録 Ⅰ


歪んだ愛



君は人に好かれる何かを持っている。
だから君の周りには自然と人が集まっていつもたくさんの人に囲まれている。
僕も、心惹かれる群衆の一部。

だけど僕の気持ちに君が気づくことはなく。
僕のことを君が見てくれるはずもなく。

君という存在が、日毎に僕の中で大きくなっていく。
破裂してしまうんじゃないかと思うくらいに。

僕だけの君でいてほしい、そう思うまでになってしまった。
叶うわけなんてないのに。

早く、早く逃げて。
絶対に捕まらないように、絶対に囚われないように。

それが出来なかったら最後、君はここで消えちゃうかもしれないから。
僕が全部壊しちゃうかもしれないから。

僕はそんな、歪んだ愛しか持ち合わせていないんだ。
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