欣喜雀躍
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「この度!俺らに新しく家族が加わった!ちっこくて細ェ、見るからに弱そうな…というか実際弱ェ奴だ!」
『(真正面でめちゃくちゃにディスられてる…)』
いきなり何が始まるかと思ったら、正面切って貶された。
心が抉られていくが、全て本当の事なので言い返すに言い返せない。
挫けそうになりつつ耳を傾けていると、マルコさんは、だが、と言葉を足した。
「そんなか弱い弟を守るのは、俺たち兄の役目だ!
…こいつの乗船に、何か異論のある奴は居るかよい!」
間髪入れずに周りから、居ねェ!と揃った声が発せられる。
段々脳みそが追いつかなくなってきてぽかんとしていると、不意にばち、とマルコさんと目があった。
「…だ、そうだ。改めて、歓迎するよい、ケイ」
『は、はぇ…』
目まぐるしく進む展開についていけず、思わず間抜けな声が漏れる。
そんな僕を気にせず、ずいと前に出てきたハルタがそれじゃあ、と自分のグラスを高く掲げる。
「改めまして…ようこそ!白ひげ海賊団へ!!」
乾杯!と高らかに宣言すると、それぞれが近くにいた人たちとジョッキとジョッキをぶつかり合わせる。
ぽけっとしていた僕にも、前に出ていたハルタが近寄ってきていて、乾杯、と自分のグラスと僕のグラスを軽くぶつけた。
カチャン、と良い音が鳴る。
その音にハッとして、慌てて乾杯!と言い返した。
俺も俺も、とエースやサッチも近づいてくる。
近くにいた人たちとも、出来るだけ杯を合わせた。乾杯のゲシュタルト崩壊である。
一通り終わった後、コンと控えめに音を立ててジョッキをぶつけてきたのはマルコさん。
「ゆっくり馴染んでけばいいからよい」
そう言って、にっと微笑んでくれた。
先ほどとは違って妙に安心感を覚えるような笑みに何だか嬉しくなって、にっと笑い返した。
__そこから先の記憶はあまり無い。
みんなが優しくて、その温かさが嬉しくて、久しぶりにハメを外したような気がする。
人って、オレンジジュースで酔えるんですかね。
→おまけ