あの日の記憶
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私は転校が決まったこと
そしてそれが急な転校で
三日後には今いる場所を離れなくちゃいけないこと
竜には言えなかった
転校前日…
その日が学校に通える最後の日だった
なのに私は学校に行けなかった
別れが淋しすぎて
最後なんだって思うと苦しくなって…
行けなかった
でも……竜に伝えてないことがあった
学校の授業が終わってしばらく経った時間に
荷造りなんてほったらかして
竜の家に走った
竜が家にいるかなんて…わかんないのに
ただ伝えたいことがあった
その日はどしゃぶりの雨だった
≪帰ってきたのは確かだと思うけど
物音一つしないから部屋にいるかは分からないわ
どこかに出掛けてるのかもしれないし…≫
竜のお母さんはこう言った
≪いつもと様子がちがったの≫
いなくても…
それでもよかった
竜の姿を見たら
私はきっと笑っていられないから
竜…そこにいる…??
ねぇ…
竜……??
いるんだったら…
何も言わないでいいから
聞いててね…
竜の部屋のドアの前で言った
今にも泣き出してしまいそうになる言葉
きっと竜は部屋にいなかったと思う
ホントに物音一つしなくて
でもそれでもよかった…
さよなら…
また会えたらいいね…
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