制服のポケットから携帯をだし


着信の相手を確認する


「………」


着信:隼人…


俺はため息をついて携帯をポケットにしまった


『あれ…??
しまっちゃうんだ??』


「でる必要ねぇから」


ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ━


だけど隼人はしぶとかった


ﾋﾟﾘﾘﾘﾘ━


『ねぇ…でたほうがいぃんじゃない??』


苦笑するゆり


「だな…」


俺は渋々電話にでた


≪竜ッ!!でるのおっせーよ!!≫


「あー…気づかなかっただけ」


適当にあいづちを打つ


≪今日だけゆりは竜に譲ってやるからさ…
ゆりの電話番号聞いとけよッ!!≫


ﾌﾟｯ━

ﾂｰﾂｰ━


「は…??」


すでに切れた電話を耳に当てたままつぶやいた


何より頭にきたのが


“今日だけゆりは竜に譲ってやるからさ”


ゆりはお前のもんじゃねぇよ??


『誰だったの??』


「あぁ…隼人」


『なぁんだ隼人君か
なんて言ってたの??』


言うべきか…ほっとくべきか…



「ゆりの電話番号…教えてほしいんだってよ」


迷ったあげく…隼人の言葉をゆりに伝えた



ムカついたこともあって

歩くペースが少し速まった



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