君の願い









朝は俺の感情を無視してやってくる



寝室をそっと覗くと香笑はまだ眠っていた




「今日は学校休めよ」



そうとだけ言って香笑の額からずれ落ちていた濡れタオルを手に取り寝室を出た







やたら関節が痛いのは床で寝たから…



でもそんな痛みも香笑のためだから気にしない








仁「おはよー」


駅で待ってた俺に赤西はダルそうにしながら来た


「おー」



仁「………」


「……」



そのままなぜか会話が途絶えた



大方…香笑のことだろう


でも俺はあえて触れなかった





あ…薬とかメシとか書置きすんの忘れた…




俺は香笑に薬の場所と、メシを食えという内容のメールを電車が来る前に送った














仁「今日…香笑ここにこないと思う」


赤西がやっと重たい口を開けたのは昼飯の時間だった



仁「昨日さ…香笑を完璧に元カノに見間違えて…」



苦笑する赤西はそのまま続けた



仁「もう…友達でいるの無理って言った…」



コイツ…そんなことしたんだ…


そりゃ香笑も泣くよな




仁「もともと…俺…友達として接しれてなかったって言うか…いっつも気ぃ張っててさ…」


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