君の願い





「まぁそのうちに慣れるんじゃね??」



『うーん……だといいんですけど』




その用意されたノートに俺は自然と目を向けた





≪末本香笑≫




ノートには女の子らしい字でそう記されていた






ふーん…末本…か





なんの違和感もなく末本香笑という名前が俺の頭の中に入り込んだ



『亀梨君…ですよね??』



ぼんやりしてると顔を覗き込まれこう聞かれてた



「え…俺の名前知ってんの??」



『えッいや…さっき女の子たちが…亀梨君だぁって騒いでたから…』


「ふーん…そっか」




寝る気満々だったはずの俺は


なぜかとなりの末本の存在が気になって



授業を受けるフリをした







真剣に耳を傾け



ノートを書き写し




髪をかき上げる仕草とか




たまにする難しそうな表情






なんだろ俺…



さっきから俺はずっとその子を見てることに気がついた




なんか…変だな俺





新しい環境が俺をそうさせてる



俺はその時そう思い込んでた…





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