君の願い
「…香笑??」
やたら動かないなと思って俺は腕の中の香笑に問いかけた
『………』
無反応だった
不思議に思って腕の力を緩めてみる
フラッ━
「ッ!?おい!!」
香笑はそのまま床に倒れそうになった
辛うじてその体を支えた
「香笑!?」
香笑の額に触れてみる
どうやら熱っぽい…
朝から…だったのか??
俺はそのまま香笑を抱き上げてベッドへと運んだ
香笑は少し苦しそうにして寝ている
熱ん時ってどうすんだっけ…
とりあえず頭冷やすんだよな
一人暮らしの経験は浅い
俺はかなり焦った
タオルを濡らし香笑の額に置いた
そんで…薬…
どこだっけな…
ガサゴソと普段あまりいじらない棚を漁る
「あった…」
起きたら飲ませるからこれは机に…
あと…
「あ…メシ……」
おもむろに冷蔵庫を開けてみるが
出来合いのものは…もちろんない
寝ている香笑を置いていくのはかなり心配だったが俺は足早にコンビニへと向かった
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