君の願い

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香笑の涙は止まることはない




もう香笑は赤西のこと…諦めるのかな…




俺にとっては都合はいいはず…なのに嬉しくもなんともねぇ



むしろ泣いてる香笑に漬け込むなんてマネ…俺にはできなかった





「そんな悲しいこと言うなよ」



俺は…赤西のそばで笑っている香笑が見たい



「そんなん…悲しすぎるだろ」


『でも………ッ』


俺は香笑を抱きしめた




「赤西がなんて言ったか知らねぇけど…
俺はずっと…香笑の友達だから…」



『とも…だち……??』



この時俺は…自分にもそう言い聞かせた


香笑は友達だってことを…



「そ…友達
ホントの友達ってさ
そう簡単に離れられねぇと思うんだ」



いずれ…赤西と香笑は付き合うことになるだろう…


それだけは変な自信があった


だから…


「俺と香笑はなかなか離れねぇと思うよ」



『亀梨君………
…友達になってくれて………ありがと』




傷ついたら…いつでも香笑を復活させてやるから


抱きしめた手に力を込めた




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