君の願い
『一緒に…行ってくれるの??』
末本は心配そうに俺にこう言った
「一緒にメシ食ったあとに…一緒の教室で授業受けんのにバラバラに行く意味がわかんねぇんだけど」
そんな心配しなくていいと思うんだけど…
『そりゃそうだね』
プッと笑って末本は俺のとなりを歩いた
俺は…ずっと…末本と話すことはないと思ってた
だけど今こうしてとなりを歩いてるのは紛れもなく末本で…
しかも下の名前で呼ぶってことになってて……
俺の頭はパンクしてしまいそうだ
「………で??
香笑はいつから赤西の友達になったんだよ」
とりあえず疑問に思ったことを聞いた
『今日から』
今日から…??
そう言えば赤西…なんか言おうとしてたような………
「彼女じゃなくて??」
『かッ彼女!?』
俺の言葉に過剰反応…
「なんだよその反応」
顔を赤くしたまま末本…じゃなくて香笑は言葉を失ってる
「赤西が話し掛けにいく女なんて
あんま見たことなかったから…
彼女だと思った」
『彼女じゃ…ないよ…友達だよ』
香笑は弱々しくこう言った
「…へー……彼女じゃねぇんだ」
あー心の声漏れた
なんかやっぱり実感したっていうか…
赤西がすきなんだなぁって現実
突きつけられた
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