君の願い
仁「今日はサンキューな…」
「気をつけて帰れよ」
見送りに外に出ると
すでに空は夜色に染まっていた
たわいもないこと話し込んでたら時間はすぐに過ぎていった
仁「俺さ…」
「………」
仁「やっぱりまだ…引きずってるわ」
「そーだとは思ってた」
さっきまでの話で全く触れなかった恋愛面
赤西は帰る直前にこう言った
仁「じゃーまた明日」
俺の返事を聞いた赤西は満足気に笑って帰って行った
「そんなん言わなくてもまるわかりなんだけどな…」
完璧なる独り言に鼻で笑った
やっぱ俺おかしいわ…
何かしてないと
頭の中によぎるのは
電車に乗ってた末本の姿
俺は首を振って頬をパチッと両手で挟んだ
「飯でも作るか…」
また完全な独り言に呆れた
.