「碧は……
手とかつなぎたいって…思わねぇの??」



付き合い出してから


あんまり


手をつないだことがない





『………え??』



碧は足を止め



俺のほうを見た



俺も碧を見たけど



日が落ちかけてる今の時間



碧の表情はわからなかった




『えぇっと…』



声を濁らせて…困ったようにしてる碧




「ハハッ…ごめん…変な質問だったよな
行こ??」



変な質問…??


何言ってんだ俺は…


なんで碧の答えを待てないんだろう…


待てないんじゃなくて…


碧を困らせたくないだけなのかな…??



『あ…うん』



小さく頷いて


また俺の右側を歩きだす碧




俺も馬鹿だよな…




さりげなく…



さりげなく碧の手を握ればいいのに…




それから碧は急にしゃべらなくなった




さっきと変わってないことは


お互いの手が何度かぶつかる




それだけだった



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