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仁「もう少しだけ…」



さらに仁の腕には力が加えられる


『じッ…仁…っ』



振りほどけない…



力はもちろん…



心すらも…


私は…振りほどけないでいた



仁「わかってんだろ??亀に…甘えてるって…」



ボソッと仁がこう言った



『…………』



そう…私は


和也に甘えてる



仁の腕の中で私は何度も何度も頷いた



それと同時に我慢できなくなった涙が仁の肩に落ちてく









和也は優しいから


私はいっつも甘えてる



和也の優しさに付け込む私は


卑怯者だ






私は和也を利用してるの…??










誰かに≪お前は甘えてる≫って言われなくちゃ


誰かに私がしてる卑劣な現実を押し付けてくれなきゃ






私は絶対…


もっとダメな人間になる






排除しきれてないまわりへの悲しみも


増えてくばかりなんだ…






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