チャラ男と私






「はい、どーぞ」


「えっ??かめな…え??」




いつの間にかとなりにいた亀梨君は、腰を上げて私にウーロン茶を渡してきた



どうやら先程選ばれた商品はウーロン茶だったらしい





今の私にわかることはそれだけで呆然と亀梨君を見た




「とりあえず後ろ並んでっから教室戻んぞ」


「あっ、うん」


彼に腕を引かれて私はハッとした





「ごめん、びっくりした??」


彼はいつものように笑った



「え、うん…」



「これ白石にって思って売店で買ったんだけどさ」



彼は私の腕を離し、プリンを差し出した



「わっ、ありがとう」



私はそれを空いてる右手で受けとった




「で、その帰り自販機で白石見つけたんだけど、甘すぎて不評なミルクセーキ選ぼうとしてたから止めちゃったってわけ」



「………」




あぁ、だからウーロン茶を………





さすがにプリンとミルクセーキは糖分取りすぎだろ??と、亀梨君は続けた




本当に亀梨君は、よく見てくれてるんだなぁ…





「亀梨君、ありがと」





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