チャラ男と私
「はぁ…」
私、赤西のことがすき…??
意識するともう、なにがなんだかわからなくなった
意識しないなんて器用なこと、私にはできなかった
赤西とうまく話せないまま数日が経っていた
昼休み、私は特に飲みたいものもないくせに財布を握りしめ、生徒で賑わう自販機前にいた
チャリン━
お金を入れて、上から順番にディスプレイを見る
…やっぱり、私が欲してるものはない
かと言って、後ろに列ができてるのにこのまま返却レバーを押してノコノコ教室に戻るなんて、変に思われることはできない
私ができることはただ一つ
テキトーなテンションでテキトーな飲み物をテキトーにチョイスすればいい!!
よっしゃ!!いけ!!私の右手!!
ピッ━
ガコッ━
「あれっ??」
私がボタンを押す前になぜか商品が落ちる音がした
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