チャラ男と私








ガラッ━




「おつかれ」



「あっ…うん」



教室に戻ると、そこには亀梨君がいた



きっと赤西のこと待ってたんだ




「…カメ、まだいたんだ」



「………おう」





亀梨君は、赤西と私の顔を何度も交互に見てきた




「ど…どうしたの??」



私がそう聞くと、亀梨君はいつものように笑った




「いや??なんで二人ともそんなギクシャクしてんのかなーと思って」




「えっ、」



「うっ…」




赤西と私はビクッと肩が上がった





「ギクシャクしてんのなんでかなーと思って」




うわ…二回も言われたんだけど…




「してねぇし!!」




赤西は見るからに引きつった顔で抵抗した




「なんもねーよな!?白石!!」



「あ…う…」




頷けばいいだけの話なのに、赤西の引きつった顔が感染したようで私も顔面を硬直させた




それに…なにもないことも…ないような………




「ねーよな!?」



「うん!!」




今度はどうにか頷けたけど




「ま、いーけど」



「………」




時すでに遅しと言うか、時すらなかったと言うか…





亀梨君が怪しんでることには変わりなかった





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