チャラ男と私
バサバサッ━
突然のことで気が動転して、私は手に持ってた資料を落としてしまった
「…あーあ」
私からゆっくり離れた赤西は、何もなかったかのようにばら撒かれた資料を一枚一枚拾った
赤西の髪が
肌が
体温が
まだ、感覚が残ってる…
どうして赤西に…ドキドキしてるの??
「行こっか」
赤西は歩きだした
「………さっきの…」
どうしてそんなに普通なの??
私は歩くことができないのに…
すると赤西は私の異変に気づいたのか、足を止めて振り返った
「照れてんの??かわいい」
「…めてよ」
ああやって近づいたり
すぐ、カワイイなんて言ったり
「やめてよ…」
赤西は…何考えてるの??
きっと、誰にでもするんだよね
誰にでも…
これ以上、私の心…掻き乱さないでほしいよ
「俺だって…」
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