チャラ男と私
「…カメはやめたほうがいい」
「やめるもなにも…そんな関係じゃないから」
「だったらそれ以上カメのこと、すきにならないで」
「…え??」
赤西の言葉を理解できなくて、私は足を止めた
すると赤西も足を止め、私の目の前に立った
「…俺じゃダメなの??」
「………」
冗談…だよね??
そう思いたいのに、赤西は少し苦しそうな顔で私にそう訴えてきた
「俺のこと、すきになってよ」
一歩、また一歩と赤西は私に近づいてくる
「ちょ、どうしたの??」
私は一定の距離を保って疎らな足付きで後退した
「お…落ち着いて??ね??」
ドンッ━
「…っ」
壁に背中がついて、私の足は止まった
「…どうして俺、こんなに焦ってんだろう…」
赤西はそう言って私の肩に顔をうずめた
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