チャラ男と私








「ならよかったけど…俺の忠告無視されたのかと思った」




「忠告…あ、すきになっちゃいけないってことだよね」




「うん、そう」




いい奴だけど、すきになっちゃいけないタイプだって…亀梨君は私に言った



でも、どうして…



「どうして、って…思ってる??」



「えっ…??」



なんだろう、この見透かされた感じ



亀梨君には敵わないな…




「ま、言わないけど」


「へっ??」



「メシ食おっか」



「あっ、うん」




あ…はぐらかされた





私はなぜだか、亀梨君とよく一緒にいるようになった




「なんで亀梨君は赤西と一緒に行かないの??」



「仁みたいに騒ぐの苦手だし、女に囲まれんのも苦手なんだ」



な…なるほど



でも私なんかと一緒でいいのかな…??



亀梨君、モテるのに私がいるせいで可能性を潰しちゃってるような気が………



「だから、白石がいてくれてよかったよ…ありがと」



「えっ………」



そう言った亀梨君は、いつもの笑いなんかじゃなくて



本当に優しい笑顔だった





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