チャラ男と私








「じゃ、俺、今日こそはみっちーとこっちゃんとご飯だから」



赤西はそう言って辺りをキョロキョロ見渡した



「みっちー、こっちゃんご飯行こー」



「あー仁、ねぇ今週の土曜日って予定ある??」



「ごめん、土日はバイトなんだよなー」




みっちーに申し訳なさそうに言った赤西は、そのままみんなと一緒に教室を出て行った




私は無意識に赤西を目で追っていた







「急にあんな顔であんなこと言われたら、なにも言えねーよな」




「わっ!!」



背後からいきなりそんなことを言われて私は肩をビクッと上げた




「亀梨君!?いつからいたの!?」




「少し前、白石が尋問されてたから」



また亀梨君はフッと笑った




「あ…そう…なんだ」




「仁のことすきになった??」




「なっ…どうしてそうなるの」




「見てた、仁のこと」




「………」




亀梨君は鋭い





でも…




「すきになってなんか…ないよ」




あんな奴…すきなんかじゃない






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