チャラ男と私






「俺のこと、情けないとか思ってる??」



心配そうな顔をしながら赤西はそんなことを聞いてきた



まるで、子犬が鼻をクゥーンと鳴らしてるみたいに



「思ってないよ、情けないって言うよりね、頼りないなって思ったけど」



「ちょ…それ、情けないより傷つくし」



「ふっ、ごめん」



本気で肩を落とす赤西が面白くて私はつい笑ってしまった








赤西が回復するまでベンチで話をしてたら、いつの間にか日が傾いていた







「うっし、回復!!」



スタッと立ち上がった赤西は大きく伸びをした




「…よかったね」



「…ん」



首だけで振り返った赤西は突然私に向かって左手を差し延べてきた



「ん??何??」


「いや、何??じゃなくて、手ぇ出してよ」



あぁ、あれか、ベンチから立つときの補助的な??



なんて思いながら右手を出した







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