チャラ男と私
「苦手かそうじゃないかって言えば…おぇっ…苦手になるかもしんねぇけど…」
「うん」
「久々だから余計に酔ったのかも…うぷっ」
「ここのベンチで待っててね」
頼りないな…
頼りないけど、これが赤西のありのままの姿なんだよね
私は自販機でお茶を買って、赤西に届けた
「はい、どーぞ」
「…ありがと」
赤西は弱々しくそれを受け取って少し口をつけた
「なんかごめんね、無理矢理乗せちゃって…」
私も遊園地は久しぶりで、少し浮かれてたとこあったからなぁ…
「俺…それ、一番言ってほしくなかった言葉なんだけど」
見ると赤西は頬をぶぅっと膨らまして私を睨みつけていた
「白石には、楽しんでもらいたかったのに、ごめんな」
「…いいよ」
べつにいい…
べつに…楽しくないことはないから
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