チャラ男と私
「土日は…ほとんどバイトで誰かと遊ぶことなんてないけど、白石と一緒に遊べるならって思って、今ここにいるんだけど…」
私の目を、真っすぐと見てくる
「どうして…??」
そんなこと言われたら…私は特別なのかもしれないって…
…思っちゃうじゃん
「…」
「………」
やばい…緊張する………
「…俺もよく、わかんない」
少しの沈黙が続いたあと
赤西は舌をペロッと出して言った
ガクッと肩が下がる私
「…じゃあ、そんなこと言わないでよ」
「あぁ、そりゃそうだ」
さっきの沈黙を忘れたように赤西は笑っていた
ころころ感情が変わる赤西は、見てて飽きない
だけど少し、私の調子は狂う
時々、赤西は妙に大人びて見えるから…
「白石、ケチャップついてる」
「へ??」
赤西は私の唇に中指でそっと触れた
「ほらー」
そう言って指についたケチャップを自慢げに見せてくる
「……あ、うん、ごめん」
私はまだ、赤西に触れられた唇が気になって仕方ないのに
赤西は多分、何も考えずにその指をペロッと舐めた
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