チャラ男と私
彼、赤西仁との出会ったのはほんの数ヶ月前の入学式の日だった
入学式を終え、自己紹介も終わり
新鮮な顔ぶれが集まった教室で、みんなこれから始まる高校生活に期待していた
それはもちろん私も例外じゃなくて…
教室は賑やかで、私に声をかけてくれる子もいた
どこの中学出身だとか、何部だったとか…
他愛も無い会話だけど、楽しくて安心できて…でも少し緊張して
彼が現れたのはそのときだった
バンッ!!━
いきなり勢いよくドアが開いて、それがあまりにも爆音だったので教室は静まり返った
そこにいたのは一人の男子生徒、それが赤西だった
「なんだー仁じゃん」
「仁、もうちょい静かに入ってこいよ」
あの人と同じ中学校の人たちかな…??
「あー、ごめーん」
彼の平謝りで教室はまた賑やかになった
「仁おはよ、同じクラスだったんだ」
すぐ後ろで男子の声がした
「あれー??カメじゃんっ、おはよー」
彼はカメ(と呼ばれた人)に向かって走りだした
狭い教室なのに………
ちょ…待って………
あの人、私のこと見えてる!!??
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