チャラ男と私
「白石、おはよっ!!」
「…はよ」
少しだけ歩き慣れた通学路
少しだけ見慣れた風景
新しい制服のネクタイも、やっと上手にしめれるようになった
新鮮さはまだ残っているものの
いつもと変わらない朝だった
ただ、彼が私に声をかけたってだけで…特に、なにも変わらないはずなのに
「ゆりっぺ今日もカワイイね!!マジ見てるだけで癒されるわ!!みんちゃん髪切ったんだ!!めっちゃ似合ってんじゃん!!あーやは相変わらず朝のテンション低いのな、せっかく美人なのにもったいねーよ!!のっち香水変えた!?前のもよかったけど今のもかなりいいじゃん!!」
「…………」
こんなチャラい奴に
恋することは一生ないなって、思ってたのにな…
チャラ男と私
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